「一方で、『部下が働かない』と嘆き、『友人がいない』と告白し、『まだ自分は何も成し遂げていない』と落ち込む画家の心情が、手稿には時折、吐露されている。」(p76)
レオナルド・ダ・ヴィンチというと「万能の天才」というイメージが強かったが、30歳以前は工房の兄弟子たちと比べて特別に評価されていたわけではなかったこと、画家としてよりむしろ音楽家や宮廷儀式の演出家としての評価が高い時期があったことなど意外な発見が多く、彼のリアルな人物像を知るいいきっかけになった。
A4より一回り大きいサイズで作品も見やすい。スケッチを眺め模写すると、500年の時を越えて、ダ・ヴィンチの筆遣いが伝わってくるようだ。書店で何冊か比較してみたが、この手の絵が多く載った本で3000円台前半というのは、コストパフォーマンスとしても悪くないのではないかと思った。