主人公は、ジョン・レイン。
アメリカからも日本からも受け入れられない、ハーフの孤高の暗殺者です。
ヒロインは、アメリカでの生活経験のあるジャズ・ピアニスト川村みどり。
ジョンがみどりの父親を暗殺するところから、物語は始まります。
そして、次に来た指令がみどりの暗殺でした。
みどりに心惹かれるものを感じていたジョンは、事件の裏に潜む深いものを感じ探って行きます。
そうしてゆく内に、日本の暗部が見えてきます。
日本での滞在経験がある作者の日本への造詣の深さが、東京の町の精緻な描写と主人公たちのリアルな表現で、臨場感溢れる物語にしています。
畳みかけるような緊迫感が、ジョンとみどりのロマンスを味付けにして、魅力的なサスペンスを演出しています。
今回、映画化されると言うことですが、確かに、映像化したくなるような物語のつくりになっており、息をもつかせぬ展開は、読む者を一気に東京の闇の世界へ引き込んでゆきます。
東京を舞台にした、なかなか面白い一編です。