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レイコちゃんと蒲鉾工場 (光文社文庫)
 
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レイコちゃんと蒲鉾工場 (光文社文庫) [文庫]

北野 勇作
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

蒲鉾工場に勤めるぼくが巻き込まれるのは奇っ怪な事件ばかり。怪物化した蒲鉾に社員が誘拐されたり、食べられちゃったり…。特殊事件調査検討解決係の一員として、係長に危険な任務を押しつけられる毎日だ。ちょっと生意気な小学生「レイコちゃん」との冒険が、ぼくをさらに不思議な世界へと運んで行く―。奇妙でどこか滑稽でなんだか怖く、なぜだか懐かしい、SF大賞作家が贈る大人のためのファンタジー。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

北野 勇作
1962年兵庫県生まれ。’92年に『昔、火星のあった場所』で第4回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、作家デビュー。2001年には、『かめくん』で第22回日本SF大賞を受賞している。「虚航船団パラメトリックオーケストラ」の劇団員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 281ページ
  • 出版社: 光文社 (2008/7/10)
  • ISBN-10: 4334744478
  • ISBN-13: 978-4334744472
  • 発売日: 2008/7/10
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 597,826位 (本のベストセラーを見る)
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 樽井 トップ500レビュアー
形式:文庫
 ねりものという不思議なキーワードがキーになるSF不条理小説がこの本です。主人公の甘酢くんは、蒲鉾工場で働く一工員。だったはずですが、いつの間にやら、上司の豚盛係長と一緒に特殊事件調査検討解決係というものを二人でやるように上司から仰せつかります。いったいどんな事をするのかというと暴走して従業員をさらおうとする蒲鉾を退治したり、深夜の蒲鉾工場に出る不思議な生き物、人間になりかろうとするジンメンから工場を守ったりというような、不条理すぎて頭が痛いながら作品中ではごく当たり前の仕事として描かれる仕事です。どうやら、この世界の蒲鉾は、シリコンの回路と人間や魚・サメの肉をねりあわせて練り物だけにどんなものにも簡単に融合するもののようであり、この世界での蒲鉾板は「2001年 宇宙の旅」のモノリスのようなものであるかのようです。どこかが少しずれた不条理な世界に、我々読者はいやおうなく放り込まれます。
 また、そういう世界において、甘酢氏が知り合う一人の少女レイコ、そしてレイコの母親で喫茶店を経営しているアツコとの時間は奇妙に非現実的であると同時にノスタルジーさえ感じさせるほどにリアルなんですが徐々にその世界も妖しくなっていきます。どこからどこまでが作品世界内での現実でどこからどこまでが妄想や不可思議で不条理な夢なのかが曖昧になっていく感覚、ここいらあたりはちょっとほめ過ぎかもしれませんがカフカにもちょっと通じるものがあります。
 ということで、北野勇作の持ち味が全編に溢れた作品です。レイコちゃんのパートがなくてもいいかなと思わないでもないですが、これがないと逆にちょっとまとまりがなかったり、脆いながらも足場がないような感じになったかもわかりません。
 前作の「ウニバーサルスタジオ」のように、ミッキーマウスやディズニー、USJといったテーマパークを舞台にした訳じゃないので地味ですが、ウニとテーマパークをかけあわせたように、今回はカマボコと工場を組み合わせた本作も結構楽しめました。
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4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By どん
形式:文庫
ナンセンスなのかと思いきや、実に奥深い怖さ。読みながらほくそ笑んでみたり、思わず突っ込んでみたり。北野ワールドのツボは、すごすぎますよ。
今回、解説も良いですね。不可思議な北野ワールドを実に端的に解説しているので、読み解くための絶好のガイドになっています。こんな暑い夏にも、いや夏だからこそ(?)オススメです。
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