華麗なるくどい文章(笑)は健在ながら、ぐいぐい読めるエンターテイメント作品になっています。
作家の系譜としては、「京極堂シリーズ」の流れを汲んでいます。
(職人的な文章の「怪談」の系譜ではない)
今までの作品では、視点となる人物の胡乱さから停滞した雰囲気が漂い、
いつのまにかどれが事件だか分からないくらい事態が膨張、
ラストで一気に破裂する!というパターンが多いのですが、
今作は最初からトバします。アクションも満載!
10年ぶりの続編とあって、見慣れた人物は脇に退くのかと勝手に予想していましたが、
ハヅキにアユミ、ミオや猫もガンガン活躍。新加入のリツコも爽快活劇を演じてくれます。
いつもの京極作品は良い意味で不安感が強いのですが、(不安感の強い人物に共感するからでもあるし、ラストのどんでん返しが恐いからでもあるけど)
今回は不安以上に読んでいて愉しかった!
冒頭「無色透明な毒の小瓶」が出た時点で察しろ!と我ながら思うのですが、
うっかり途中まで見過ごしてました、「京極堂シリーズ」からのつながり^^;
「京極ワールド」好きにはおなじみの、血統への妄執、モノクロォムの少女、などなど、
ぐっと来るモチーフも盛り沢山。たぶん、作家初読みの方でも圧倒されるイメージと描き方です。
ファンに嬉しい、新規読者(特に若い層)に嬉しい今作、ぜひ一読あれー!