ルーン文字の読み方、及び歴史についての本。
前半は主にルーン文字そのものについて、後半はルーン文字解読史という構成になっている。
ルーン文字そのものに興味のある人にとっては、やはり前半が面白いだろう。
ルーン文字の形状や読み方が時代によって変化をしていく過程や、各地に残された碑文の内容、呪術や暗号としてのルーンの存在など、非常に知的好奇心を満たされる内容だ。
読み方についても詳述してあるので、本書にいくつも載っている石碑等の模写を解読している気分になれるのもなかなか楽しい。
後半の解読史については、あくまで北欧人、スウェーデン人向けに書かれたものであるためか、予備知識がない人間には少々退屈な側面もある。
だが、ルーン解読のウラにさまざまな人間の思惑が介入していたことなど、人間ドラマとしてはなかなか興味深いものがある。
それにしてももっとも評価すべきは、こんなテーマの本が日本語訳されたことかもしれない。
原著者による日本語版への序文に「この本が日本語に訳されるとは思ってもみなかった」というようなことが書いてあるが、まったく本心だろう(笑)。