あるジャンルの、ある作家に一時はまるときがある。読んで面白いと思った作家の同じ傾向の本ばかり読んでいる。そういう類の本はまたとっつきやすく非常に読みやすいのでどんどん読めてしまう。新津きよみもはまった作家の一人だが、残念ながらこの本はいまひとつ期待したものではなかった。一人暮らしだった姉が突然病死し、その部屋を妹がある日訪ねる。実家とも絶縁状態だった姉の秘密が次々と暴露されてゆくという展開になるのだが、そこで発見した白骨。そして部屋にいた猫。白骨も猫もその後部屋から忽然と姿を消してしまう。猫を預けたという添乗員の女、突然電話してきてホテルに呼び出す謎の男。そして独身であった姉の交友関係、すべてはわからないことだらけなのだが、そもそもなぜ部屋に白骨があったのか、それを持ち去ったのが誰なのか
肝心のところが最後まであやふやになっている。猫に象徴される謎が含みを持たせる終りかたではあるが、正直期待したほどの展開ではなくがっかりさせられたというのが実感。