ループ量子重力は一般相対性理論のアクションを3+1分解してゲージ理論のように書き下し、(重力もゲージ理論だから可能)SU(2)接続を基本変数とするところから始まる。その後、C^{\star}環の理論を使い、ループが状態になることを示す道のりは長い(ループ状態というヒルベルト空間が作れる)。この本でそれをカバーすることはできないであろう。diffeoの拘束条件は満たされているが、ハミルトニアンコンストレイントはまだ解けていない。時間の問題、マターの問題も未だ超難問で未解決である。ハミルトニアンコンストレイントを満たさなければ、物理的状態が得られたとはいえない。だから、これは正確には物理ではない。しかし、ループ量子重力の成果としては面積と体積の量子化が挙げられる。宇宙初期の特異点の問題は完全には解決していないが、目安を与えているということではいいことと言える。他にこの理論のいいところは非摂動理論であることである。これが弦理論とかに応用されるのは、ただ単にそれらの理論が似たようなゲージ理論だからである(摂動論ではあるが)。ループ量子重力は統一理論というのには程遠い理論である。とにかく可換ゲージ理論ならループで表現できるということである。