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ルリボシカミキリの青
 
 

ルリボシカミキリの青 [単行本]

福岡 伸一
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,260 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

センス・オブ・ワンダー
朽ちかけた木の襞に、ルリボシカミキリがすっとのっていた。
嘘だと思えた。
しかしその青は息がとまるほど美しかった。
しかも見る角度によって青はさざ波のように淡く濃く変化する。
それは福岡ハカセがハカセになるまえの、ぎれもないセンス・オブ・ワンダーの瞬間だった。

-----------------------------------------------------------------------------
私は虫を集めて何がしたかったのだろう?
フェルメールでさえ作りえなかった青の由来を、つまりこの世界のありようを、ただ記述したかったのだ
-----------------------------------------------------------------------------
科学の興奮、生命の不思議
・ウイルスは、私たちの遺伝子が分離してできたものだった
・アオスジアゲハとクロアゲハの幼虫は、食べる葉が違う
・「脳死」と「受精卵利用」によって、ヒトの命の時間は縮まっている
・ハチミツの濃度は死海の塩水よりも高い
・遺伝子のコピーミスで、生物は進化する
・だが、コピーミスをするがゆえ、人類は「がん」の呪縛から逃れられない

内容(「BOOK」データベースより)

朽ちかけた木の襞に、ルリボシカミキリがすっとのっていた。嘘だと思えた。しかしその青は息がとまるほど美しかった。しかも見る角度によって青はさざ波のように淡く濃く変化する。それは福岡ハカセがハカセになるまえの、まぎれもないセンス・オブ・ワンダーの瞬間だった。

登録情報

  • 単行本: 232ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2010/4/23)
  • ISBN-10: 4163724303
  • ISBN-13: 978-4163724300
  • 発売日: 2010/4/23
  • 商品の寸法: 19 x 13.4 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (14件のカスタマーレビュー)
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28 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 迷亭 トップ1000レビュアー
形式:単行本
他のレビューでも書かれているように、これは福岡伸一さんの
エッセイ集です。1つのエッセイは2ページ半くらいなんだけど、
それぞれが、非常に充実しており、また、話のオチもある。

この本のなかで、著者は「福岡ハカセ」という名前で登場し、
自分のことを、3人称的に書いている。
ふと、夏目漱石の『吾輩は猫である』を思い出した。

福岡さんの文章のうまさは、あいかわらずで、
まさに、科学者というよりも、「作家」という感じ。

エッセイの内容はいろいろで、

Y染色体の発見の話(「ミールワームの大仕事」)だったり、
ウイルスの話(「放蕩息子の帰還」)だったり、
科学的発見の捏造の話(「空目」)だったり、
子ども時代にムシ採集にあけくれた話だったり、
村上春樹の『1Q84』の謎解きだったり、
料理教室に通ったときの話だったり・・・・

そのどれもこれもが、ほんとうによくできていて、
気がつくと、すぐに福岡ワールドに入り込んでしまう。

そして、軽くて読みやすいエッセイ集でありながら、

「私たちは事実を虚心坦懐に見ているのではない。
私たちは見たいものを見ているのだ。」

といった、科学をするうえで、そして、私たちの日常にも
参考となるような、真摯なメッセージもちりばめられている。

近所の書店では、「この本はカミキリムシの本ではありません」
というPOPがかざられていた。

カミキリムシが好きな人も、そうでない人も、オススメです。
このレビューは参考になりましたか?
26 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Lehman Packer トップ1000レビュアー
形式:単行本
 本書中で福岡氏は自分の事を福岡ハカセと称している。まるで児童書の登場人物のようである。実際、本書には科学の魅力を披露してこの世界に誘うエッセイが多い。児童は無理にしても、学生や高校生あたりに読んで欲しい内容である。福岡氏もそれを意識しているようだ。
 もっとも、大人が「若い頃にこの本に出会っていたら自分の人生は変わっていただろうな。」と思い読んでも十分楽しめる。

 この本は週刊文春に連載された70本のエッセイを元にしている。書籍化するにあたり、類似した話を大まかに分類して章に分けている。
 ほとんどのエッセイは2ページちょっとの長さであるが、福岡氏はこの僅かな文章の中に、ストーリーを構築する。途中で捻って意外な方向に展開させたり、もう一度捻って前振りに答える結文にしたり、時には落ちを付けたりする。表現のうまさや切り口の新鮮さも相まって、文章そのものも楽しめるエッセイである。

 本書の内容は福岡氏の専門である生化学や子供の頃の趣味の虫たちの話の他に、他の科学分野や教育論などを含み、文学やアートまでも守備範囲としている。ハカセの話題の引き出しは多い。

 福岡氏はセンス・オブ・ワンダーという言葉を好んで使う。"不思議を前にわくわくする感覚"といった所だろうか。タイトルの"ルリボシカミキリの青"は、福岡少年が魅了されたセンス・オブ・ワンダーであり、福岡ハカセの原点なのだ。

 エピローグに本書の"隠しテーマ"は教育論だと記してる。福岡氏が教育で最も重要視してるのが、センス・オブ・ワンダーを伝えることなのだろう。

 本書のエッセイは科学以外の題材も含むが、それでも新事実のもたらす驚きや、未知の領域を前にした胸の高鳴りや、真理に触れたときの静謐な感動を、追体験できるものだ。
 そんな感情こそが福岡氏が伝えたいものなのだろう。ただ知識を披露するだけではない、読み手の心に届くエッセイの由縁は、この辺にあるのだと思う。
このレビューは参考になりましたか?
11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
「週刊文春」に毎週掲載されていたもので、70回分が納められている。なかなか面白い。文章も平易で、時には「詩的」で・・いいですね。

テーマは、これまで追求してきたもの(単行本になっている)がちりばめられているので、まずこの本を読んでから、テーマの「掘り下げ」にそれらの本を読むのもいいかも・・。

『1Q84』に出てくる、「リトル・ピープル」についての、考え方も「なるほど、そうかも!!」と感心した。

ところで、みなさん、「はらぺこあおむし」という絵本読んだことある?世界中の子供が読んでいる絵本だけど・・。それに絡めた文章を同書から引用しよう。私が勝手に「詩的」と感じた部分;
(以下引用)
・・はらぺこあおむしが一心不乱に食べるのは、生き急いでいるからである。行く夏に間に合うように。早く蝶になってパートナーと出会えるように。虫たちの命はひと夏よりもずっと短い。もう虫たちを育てることはないけれど、仕事の行き帰り、植え込みや街路樹の間で、蝶たちと出会うと、ふと足をとめてしまう。ひらひらと低く高く飛びかうその軌跡を追い、視界から消えるまで見送る。・・(引用終わり)

ね、いいでしょ。他にも沢山ココロに沁みる箇所がある。分析も鋭いけど、文章もうまいし、感受性も豊か。天は何物も与えてしまった感じですね。
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