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ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書)
 
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ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書) [新書]

堤 未果
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (95件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

経済危機後のアメリカでは、社会の底割れが加速している。職がないにもかかわらず、学資ローンに追い立てられる若者たち。老後の生活設計が崩れ、絶望の淵に立たされた高齢者たち。いまや中間層の没落が進んでいるのではないか。オバマ登場で状況は変わるのか。人びとの肉声を通して、アメリカの今をビビッドに切り出すルポの第二弾。

内容(「BOOK」データベースより)

経済危機後のアメリカでは、社会の貧困化が加速している。職がみつからず、学資ローンに追い立てられる若者たち。老後の生活設計が崩れた高齢者たち。教育や年金、医療、そして刑務所までもが商品化され、巨大マーケットに飲みこまれている。オバマ登場で状況は変わったのか。人々の肉声を通して、アメリカの今を活写するルポの第二弾。

登録情報

  • 新書: 224ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2010/1/21)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4004312256
  • ISBN-13: 978-4004312253
  • 発売日: 2010/1/21
  • 商品の寸法: 17 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (95件のカスタマーレビュー)
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107 人中、95人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 加速する貧困 次世代を食い物にする国アメリカ, 2010/1/24
By 
Lehman Packer (神奈川県) - レビューをすべて見る
(トップ500レビュアー)   
レビュー対象商品: ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書) (新書)
 アメリカの貧困を描いた堤氏の前著は、アメリカの知られざる一面を示し、日本人にも大きな驚きを与えた。しかし、今にして思えば前著はリーマンショック以前に執筆されたものだ。
 その後、経済は激変した。アメリカは今どうなってるのか。強い興味を抱き本書を読んだ。

 経済激変の影響はやはりあった。
 大学は収入の減少で授業料を値上げし、学生のローン負担は急増してる。財政破綻したカリフォルニアでは、公的医療保障の対象から歯科と眼科を外したという。失業者の増加は無保険者を増やし、さらに自治体の公的医療予算の削減はそれに頼る貧困層に深刻な影響を与えてる。

 以下、特に気になった学資ローンについて述べる。

 アメリカの大学は学費は高いが、奨学金が充実してると言われていたが、それはもう過去の話のようだ。学生の多くは高利の学資ローンに依存してる。
 この学資ローンのたちが悪い。マニュアルが「借り手の配偶者に対し、払わなければ刑務所送りになると脅せ。etc.」ってサラ金よりたちが悪いぞ。
 関連する法律も、学資ローンから低利のローンへの貸り換えを禁止するとか、破産免責がないとか、消費者保護法の対象外だとか、にわかには信じられないひどさだ。

 元々は公的な機関だった学資ローンが、規制緩和と民営化でここまで変わったようだが、この法律は規制緩和というレベルじゃない。世間知らずの学生が食い物にされるのは自明の結果ではないか。政府は一体何を考えてんだ。

 しかし、それでも若者は借金をして大学に行く。彼らを駆り立ててるのは、成功への夢ではなく貧困没落への恐怖のようだ。
 しかしローンが滞れば大学は単位を出さず、卒業できなければローンを返せる仕事には就けず、破産しても免責は受けられない。若い頃の失敗が一生を台無しにしてしまうのか。

 前著のレビューでも書いたが、評者には次世代を食い物にするこの人材浪費型社会が、移民なしに持続できるとは思えない。
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53 人中、47人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 借金、借金また借金のアメリカ庶民生活, 2010/2/6
By 
革命人士 - レビューをすべて見る
(トップ500レビュアー)   
レビュー対象商品: ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書) (新書)
医療保険が打ち切られ、年金も6割カットされたGMのOBはウォルマートのパートを始める。店員として紹介しているテレビの画面に、GMをつぶしたリック・ワゴナー前GM会長が10億円のボーナスをもらうというニュース、彼はすぐさまテレビを消す……ブラックジョークのようなエピソードだが、中流層の崩壊、社会保障の崩壊など、本書の中身を象徴するような場面だ。学資ローン、医療保険、刑務所…民営化された公的サービスが、利用者に借金を背負い込ませることで、利潤を極大化させていくアメリカ経済の闇を、エピソードを軸に抉り出す。とりわけ、刑務所ビジネスはこれまで日本ではほとんど紹介されていないか、民営化の光の部分だけしか紹介されていなかったように思う。囚人なのに、刑務所維持費を払わされ、歯磨き粉一本買うのに50時間働かなきゃいけないほどの(インドより安い!!)ただ同然の労賃を武器にコールセンター市場を荒らしまくる。囚人当人はもちろん、囚人と価格競争させられる刑務所外の労働者はますます職にあぶれ、不幸になる。誰が喜ぶか?もちろん刑務所運営会社。囚人は労賃で維持費を払えるわけもなく、出所後は借金に追われる生活が始まる。

皆保険のないアメリカでは、大きな病気は即、借金生活を意味する。自分を含め、日本も将来は明るくないが、いつでも安く医師にかかれるという当たり前なことが、どれほど大切か分かる。学資ローンを描いた章も、日本の育英会ローン未返済者が問題になってるなんてことが信じられないほど、過酷な学資ローンの借金取りに追われ…アメリカでは何をするにも借金しないと始まらないんだろうか。前作ほどの衝撃ではないが、濃密な取材で、借金に追われ続けるアメリカ国民の不幸をえぐり出している。
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 ルポ第2弾 現実のアメリカ, 2011/5/9
レビュー対象商品: ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書) (新書)
今アメリカに住んでいます。時々、ディスカウントショップ(Costco)に行くとレシートと買った品物を出口で照合する人が2〜3人います。その大半はお年寄りです。仕事上、簡単な作業の募集をすることがありますが、応募者のはほとんどがお年寄りです。これら、日本ではほとんど見ない光景がアメリカにはあります。また、20年前のニューヨークハーレムに行った時そこは黒人の街。今そこから黒人が減っています。これらはなぜ起こるのか?それらの回答をこの本から得ることが出来ました。

これらの姿の裏には、老人を見捨てる企業年金や、次から次へと犯罪者を刑務所に送り込むシステムがあります。401Kなどの年金が暴落し損をするのはこつこつ貯めていた一般中流庶民で、金融業大手は儲けています。刑務所でただ同然で働かされる人たちの後ろには不動産REITを買う金融機関の話があります。

アメリカのこの資本主義の実態をしっかり見つめ、日本の社会にどう反映させるのか真剣に考えないとと思わされました。
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