すばらしい!
近年のTVSPには、毎年期待しながら肩を落とし続けてきましたが、この作品はまさに快作です。
絵ヨシ、音楽ヨシ、構成ヨシ、何より脚本が巧みです。
話の内容的に、ファンからはどうしても、元の設定との兼ね合いを問題にされてしまいますが、それも『語り』とすることで、うまく回避しています。 とはいえ、全て『語り』にしてしまうと、観たあとに虚無感が漂ってしまいますが、それも最後の最後でスカッと解決。
計算尽くされたシーン構成や、1stルパンのシーンを盛り込んだ作りには、製作者の強い意欲が見られて嬉しい限り。
全てにおいてセンスがよく、バランス感覚に富んだ脚本です。
また、最近のルパンは「人助け」の話が多かったのですが、今作は違います。
行きずりの相手に感情移入してなんとなく助けてやる、という話ではなく、キャラクターが全員、全て己のためだけに行動する。しかしそれが、本来のルパンだったはず。それをガッチリ踏襲しています。
ラストシーンでは、ルパンが追い続けるもの、追い求める『夢』が、音楽のみをバックに描かれます。
ルパンが欲しいのは、黄金でもなければ宝石でもなく、お宝そのものでもない。
それがわかった瞬間、彼と、彼が得た仲間たちが抱くスピリットに、きっと胸が熱くなるのではないでしょうか。