なんといってもこのCDの目玉は、2004年バージョンとして復活を遂げた「銭形マーチ」「トルネード」「スーパー・ヒーロー」「サンバ・テンペラード」である。「Lupin the third JAZZ Bossa & Fusion」「Lupin the third Another JAZZ」でも名曲が復活しているが、その好評を受けてファンの熱望によりそれら名曲中の名曲の復活が実現した。
これら復活した曲についてひとつ苦言を言わせてもらうと、アレンジがナチュラルなのは良いがテンポが似たり寄ったりのため、復活した曲どうしが互いに相殺し合ってしまっているという点である。なんか聞いていて「同じ調子だなあ」という印象はいなめない。しかし、ルパンファンにとってはとてもうれしいトラックであるということは間違いないであろう。
新曲で私が個人的にオススメしたいのは、7曲目の「A ROSE TATOO [SAMBA version]」である。本作のTVSPのヒロインはベッキーという名の少女であるが、実にイメージとピッタリ合っているアレンジが施されている。
ここでひとつこのCDにまつわるトリビアを。
2曲目の「銭形マーチ」であるが、パーカッションのソロの部分がある。よく耳を澄ませて聞いてみると、左スピーカーにかすかにダミ声の人の声が混じってしまっている。明かに意図したものではないため、編集ミスか?もしや銭形役の納屋さんの声か?
などと想像を膨らませVAPの担当者の方に話を伺ってみたところ、「パーカッションを演奏しているときに力みすぎて声が出てしまったのをそのまま収録してしまった」とのこと。
ちなみにこの「声」は、イヤホンで聞かないとおそらく聞き取れない。「収録してしまった」というスタッフの言葉から、うっかり気付かずに収録してしまった可能性も考えられる。また、パーカッションの演奏者は、演奏にそれだけ精魂込めていたということだろう。
最近のCDでは、こういう「演奏者の声が混じる」というCDは非常に珍しい。面白いCDである。