新書を一廻り大きくしたサイズでの新潮美術文庫からの1冊。
必ずしも有名どころばかりを集めたものでも無いですが、手っ取り早く作品鑑賞するには最適かと思います。
図版は32点で、開いた時に右ページに解説が、左ページに図版という形態。
横長の作品は90度回転させて見る形式で
ハンディーサイズの本書に出来る限り大きく作品を掲載しようという考えのようです。
「歓びの芸術」と題したルノワールの人と作品を解説した13ページの文章と
ルノワールとその時代背景を8ページの年表があり、
ルノワールを中心とした縦と横の流れも掴める様、配慮した構成になっています。
(以上はシリーズに共通した特長です)
印刷はやや発色が濃く感じられ、色調が柔らかく推移するルノワール作品においては残念な感じもします。
叙情性などをルノワール作品に求める方は、気になるかもしれません。
定価が1,000円を切れば手に取る方も大分増えるのではないかと思うのですが、難しいのでしょうね。
とは言え、昭和50年以前に発行された本シリーズが30年過ぎた今も現役となっているのも納得の体裁であり、
大型版の画集を持っていない画家、手軽に作品を鑑賞したい方にはお勧めの1冊です。
数多在る画集の中に於いてはコストパフォーマンスが微妙なので星4つとしました。