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ウィルソンは弟子たちからは崇拝の対象である聖人シュタイナーを、矛盾もあれば迷いもある人間として捉えて実像に迫る。さらにオカルト的な部分を、思想や哲学の観点から冷静に解明していく。そのおかげで、うさん臭い霊能者という先入観を捨てて、二〇世紀の思想家のひとりの生涯として興味深く読み通すことができた。
むろん専門的な評伝や、シュタイナー自身が晩年に書いた自伝も翻訳されているが、シュタイナーを読むことを考えている人には最初にこの本を手にとることを強くおすすめする。そうすれば多ジャンルに渡り、さらに膨大な量におよぶのシュタイナーの著書のなかで、きっと自分が読みたいと思っている内容の本を見つけることができるからだ。
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