姜は、人々が自由を制限した方が生きやすく行動しやすいと望んでいるのではないかという。
行動には責任が伴い、その責任を問われる事を正面から受け止めて生きる事は苦労するので、責任をリーダーにおっかぶせて、自分は責任を回避して生きる方が楽だということか。
しかし支配を求める心境になっているものの、それはリーダーという名の有事の際のスケープゴートを求めているに過ぎない。
そして情報化が進み柔軟さが求められる中、かつてのようにリーダーが人々を動員して目標を達成する時代ではなくなり、十歩前でなく一歩前あるいは半歩後ろに下がる“半歩前”のリーダーシップが最も求められている。
またリーダーシップは、生まれつき与えられた才能ではなく、意欲と理想あるいは失敗や成功の経験を通して、基本的に誰もが獲得できるものでなけらばならないとも言う。
とは言え、日々の要求に従いながら熱いビジョンを持ち、歴史の要求に従う、など7つのリーダーパワーと併せてリーダーとしての条件を提示するが、“半歩前”とは矛盾している部分も大いにあり、そこをどう解決していくかについては深く書かれておらず減点した。
後半の金大中との対談は、ヨイショ要素が多く、いくら姜氏が敬愛すると言っても、金氏に現代グループが北コリアへ5億ドルを違法に送金をするのを容認し、北コリアにおける事業の権利を得させ、その見返りとして南北首脳会談が行われたとの見方があるのも事実で、そこを追求するテーマでないとしても、いつもの鋭さが見られず拍子抜けしたのでこれも減点。