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リヴァイアサン〈1〉 (中公クラシックス)
 
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リヴァイアサン〈1〉 (中公クラシックス) [単行本]

ホッブズ , Thomas Hobbes , 永井 道雄 , 上田 邦義
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

近代思想に大きな影響を及ぼした政治学の古典中の古典。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ホッブズ
1588~1679。イギリス・スチュアート朝時代の哲学者・政治思想家。英国国教会牧師の二男として、イングランドのウィルトシャー州マームズベリー近郊に生まれる。1608年オックスフォード大学卒業。キャヴェンディッシュ家の家庭教師となり大陸を旅行、中世以前の古典に眼を開く。40年『法の原理』が非難の的となりパリに亡命、51年末までこの地にあった。この間『リヴァイアサン』を執筆する。彼の思想が無神論として禁圧されるなど、91歳で没するまで波瀾に満ちた生涯を送った

永井 道雄
1923年(大正12年)東京都生まれ。京都帝国大学文学部哲学科卒業。オハイオ州立大学でPh.D.を取得。京都大学助教授、東京工業大学助教授を経て、63年に同大学教授。専攻は教育社会学。70年朝日新聞社に論説委員として迎えられる。74~76年三木内閣文部大臣に就任。退任後は国際文化会館理事長、朝日新聞客員論説委員、国連大学学長特別顧問等を務めた。著書に『日本の大学』(毎日出版文化賞)、『大学の可能性』(吉野作造賞)などがある。2000年(平成12年)逝去

上田 邦義
1934年(昭和9年)山形県生まれ。東京教育大学英文科卒業。同大学院修士課程修了。73‐75年ハーバード大学フルブライト研究員。79年静岡大学教養部教授、95年(平成7年)同人文学部教授。99年日本大学大学院総合社会情報研究科主任教授。博士(国際関係)。国際融合文化学会会長。英語能シェイクスピア研究会代表。静岡大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 363ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2009/01)
  • ISBN-10: 4121601076
  • ISBN-13: 978-4121601070
  • 発売日: 2009/01
  • 商品の寸法: 17.4 x 11.2 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By 石岡岩石 VINE™ メンバー
形式:単行本
 リヴァイアサンは四部から成り、一部はホッブズの人間洞察と政治哲学原理、二部は国家論、三部と四部は宗教論です。内容が良く引き合いに出される箇所は国家論ですが、その思想的根拠は第一部に書かれています。だから一部と二部はセットで読まないとホッブズの思想を誤解するのではないでしょうか。中公バックスでは宗教論の箇所は一部要約にしていますが、日本の普通の読者にとっては問題ありません。むしろ全般にわたり意訳風のところが、岩波版よりも意味内容を掴むには良いのではないかと思いました。

 ホッブズは、人間を国家(リヴァイアサン)の素材であると認識し、まず人間の洞察から始めています。第一部はその箇所に該当し、第一章から十二章までは、認識論から始まり、思考、言語、推理・学問、情念、知性、社会関係、宗教、などについての考察がなされていて、この部分もとても面白いのですが、実はホッブズの政治哲学の基本的考え方が十三章から十六章にかけて提示されています。
その考え方は簡単に言うと次のようになります。人間は、自然状態においては、自身の生命を維持するためには何をしても許されるべきである、だが、人間というものは、相互不信に基づく恐怖によって戦争状態に陥り互いに殺し合い滅亡する。だからそれを回避するには、生存を保証するルールを守らせるだけの力を持った共通な権力(国家)を作る以外にはない、というものです。このことを、自然権、自然法という概念を基本に据え、更には権利、義務、契約、約定等々の概念を明確にして、国家やその制度の元となる理論が構築されて行きます。

 この考え方の基本となっているホッブズの人間洞察は、性悪説でもなければ、個人より国家を大切に考えるようなものでもなく、ホッブズが一番大切なことだと考えていたことは、人間がよりよく生きることを含めた「生命の維持」であり、そのための一番基本的なルールは「平和を希求すべし」(第一の自然法の基本部分)ということであって、何よりも、そのことを可能にするものは、人間の理性である、という思想に基づいています。

 やはり読み継がれてきた古典は、ゆっくりと読むと勉強になります。個別事情に惑わされず普遍的なものを読み取るところに古典の面白さがあるように思えます。なにしろ時代背景、現実条件が全然違うのですから。細かく読むと、あまり判然としない箇所も多々ありましたが、その場合には、2008年10月にラテン語から本邦初訳出版された『市民論』(本田裕志訳、京大出版)と併せて読むととても理解が進みます。
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