6ヶ月で両親を亡くしたベッツィーは、9歳になるまで、
アメリカの真ん中にある中くらいの町のに住むハリエット大おばさんさんの家で、
大切に育てられました。大おばあさんは、
「子どもを大切に育てる方法など知るはずもないほかの親戚から、
なんとしてもこの子を守ってあげるのが、自分たちの役目だと考えていたのです。」
しかし、大おばさんの具合が悪くなり、
バーモント州の山間の親戚のパットニー牧場に預けられることになります。
こちらの子育てはハリエット大おばさんのものとは正反対。
けれどもベッツィーを子ども扱いせず、人として尊重し、
家事も農場なども積極的に任せようとする、別な意味で愛情いっぱいの家庭です。
ベッツィーは素直な心で新しい家族に接し、
やがて安心感を得ると、自己を解放していきます。
おそろしいオオカミ穴に落ちたモリーを助け出したり、
お祭りから帰る汽車賃を稼がなくてはならなくなり、
お祭り会場の見知らぬお店の店番を買って出るシーンは
特に見事です。今も色あせない素敵な成長物語です。
ワイルダーの『
大きな森の小さな家 ―インガルス一家の物語〈1〉 (福音館文庫)』
(1932)より少し前の1917年に出版された作品で、
原書は『
Understood Betsy』。
日本では1950年『ベッツィー物語』として出版され、
本書は再訳して、復刊された作品だそうです。
今もバーモント州はりんごやメ−プルシロップの産地と知られ、
鉱物資源も豊かな土地柄だそうです。