ストイックで、好戦的で、一癖あって当り前のボクサーという人種。
私は昔からボクシングが大好きであるが、それは畏怖の延長なのかも
しれない。
作者がどうやってボクサー達の「言霊」を集め得たのか。
それは、作者自身がボクサーと対等な「熱い魂」を持っていたからに
ほかならない。
冒頭に著者を紹介するボクサーのいくつかの言葉がある。
幼き頃にザリガニ食ってたあの坂本博之が
「本書の一文字一文字に坂本の真実があると思っていただいてかまわない。」
リングで日本刀かざしていた立島篤史は
「所詮、女だから、、僕はそう言い続けてきたけど岸田さんはある意味
男よりでかい金玉を持っている。いやぶら下げている。」
そんな著者の数々の名文に引き込まれた私は、全てのボクサーの全ての言霊に
感動した。前述の二人の他に辰吉丈一郎、竹原慎二、高橋ナオト、吉野弘幸、
雄二ゴメス、飯田覚士、エディさん・・・。
坂本とリックの「最期の交錯」に涙腺が緩んだ。
そして、愚直で、無防備なまでに優しいグレート金山の不遇な人生にはしっかり
涙してしまった。
ボクシング経験の無い私にも、ボクサーの「素(す)」を感じさせてくれた
素晴らしい一冊。
オススメです!