リューシカは、何事にも興味を抱く子供、という点では普通なのですが、
彼女の場合、ちょっとした日常の中に新たな要素が加わると、それを何倍にも妄想を膨らましてその世界に没入してしまいます。
今回あらたに、リューシカの日常が画期的に変わってしまう出来事、ペットという存在が加わり、しかもそのペットというのがカメレオンなので、より不思議に、そして更に探究心が芽生えます。
彼女は生物にはもちろん、有機物、無機物にも人格を与え、それと対話することにより、もしくはその謎を身近な人にぶつけることにより、本来なら子供特有の残酷さが出てもおかしくない年齢なのにある種の「死生観」を持って何事にも接しています。
ただの無邪気な子供ではないのです。
喜怒哀楽の部分が「よつばと」と似ている、というのは勿論あるでしょう。
でもそれは主人公が同世代の子供であるからで、その世代の子供が持つ感覚がにかよるがゆえには、読む人にデジャヴューを抱かせているのかもしれません。
作者のかつての名作(迷作?)、「ニア・アンダーセブン」をご存知の方なら、ニアとリューシカのノリが一緒だと思われるのではないかと思います。
もし比較対象として挙げるなら、過去作と比べてどうか、その点を踏まえて「リューシカ」を読む、というのも、レヴュアーとしては感じるところです。
好き嫌いの分かれる巻末対談はご愛嬌ということで……。
ちなみに各話最初のタイトルロゴにちょっとしたいたずらがあるので、探してみるのも面白いですよ。
個人的にフルカラーで690円はお得でした。