私がこの映画を最初にみたのは、2002 年 3 月の終わりのシカゴから成田への飛行機の中でだった.ひとりひとりに専用のディスプレイがあって映画が選べたが、この映画に強く惹かれた私は、続けて3回も見てしまった.3回で終わったのは成田に着いたからで、そうでなければもっと見たかもしれない.
1979 年と 2000 年の二人の若い大学生が時間を超えて交流するこの映画は、その二人の間の愛よりも、それぞれの愛を描いていると思う.そして、人を好きになることの清らかさと、それにも関わらずに時に定められていく人生の切なさと痛み、それらすべてのゆたかさとすばらしさを描いた、ロマンの香り高い秀作であると思う.
この映画の最後のシーンで泣いたという人が多いが、私は泣かなかった.しかし見ている間じゅう目に涙がたまっていることに、途中で気づいた.悲しいシーンでもそれは流れ落ちなかったが、楽しいシーンでもそれは決して乾くことがなかった.
サントラ CD は繰り返し聴いているが、音楽もまた素晴らしい.
映画的に批評すれば、演出や演技、ストーリーのさまざまな仕掛けの点でいくつか問題があるといえる.とくにタイム・パラドックスの扱いが甘いという指摘もできる.しかし私はそんなことは気にしない.
自分自身が、1979 年の頃に大学生だったため、この映画にはいっそうの思い入れを持ってしまうのかもしれない.すぐにビデオが入手できなかったので、予告編の短いビデオクリップをインターネットから入手したが、それを見るだけでふたたび胸を締め付けられる思いがし、涙が浮かんできてしまうのはそのせいかもしれない.
しかしぜひ、若い人たちに見て欲しい.また 1979 年前後に大学生だった人、そしてその頃に人を好きになった全ての人に、見て欲しい.