《絆》…震災から、とかく耳にする言葉であります。
意味としては元々は『馬や、動物をつないでおく綱』なんだそうです。 何気に生々しいです。
表題作《リミッター》、雨宮が田崎に塗り込まれた記憶。
おぞましく絶ちきれない繋がりは、もしかしたらこちらの絆が当てはまってくるような気がします。望まずして一方的に繋ぎ止められた関係…。
自己のセクシャリティを、犯罪者の田崎によって暴かれ、呪いの様に刻まれ消すことの出来ない記憶。その件を知る八木から『過去を上書きしてやる』と誘われ、呪縛から逃れるように身を委ねる雨宮ですが…。
攻の八木が、男臭くてメチャクチャカッコいいですー!
雨宮の心の傷を癒したい想いと、同時に弱さに漬け込んでも雨宮を抱きたいという、オトコのズルさを自覚している辺りが憎めません。やたらカッコいいし(^w^)。
情報屋を含む4人の登場人物の深層心理に切り込んでいくなかで、犯罪者へと堕ちるか堕ちないか、己の《リミッター》を外さずに人の道に逸れずに生きていくのに大切なこととは…?と考えさせられます。
やはり周りにいる、時に寄り添ってくれる良き理解者、もっと言えば、心から愛し合える存在があることが大切なのだと感じます。
だからこそ、雨宮には、ただの性行為では得られない快楽と悦びを、慈しみ合うセックスを八木からたくさん施していただきたい…!
雨宮が一生背負う心の傷を共に背負い、少しずつ傷口を埋めていくのでしょうね、八木は。
両想いを自覚してからの睦み合いはお預けだったので(笑)、刑事モノでここまで切り込んで描けるモンデンさんに、ぜひ続編を描いていただきたいです!(^∀^)
震災から間もなく一年…。少しずつ気持ちが落ち着いて、読書を楽しむ心のゆとりが持てるのは嬉しいことです。
また、こうした優れた作品に出会えたときは喜びもひとしお!
一人のレビュアーとしてこれからも福島から投稿させていただきます(^_^)v