中堅ではあるが、もはやベテランの域に足を踏み入れているTBDMの最新作。
前作『Deflorate』のアレなジャケから一新(もともと統一性のないバンドだが)
ジャケットは緑を基調としたシンプルなものになり、先に公開された「Moonlight Equilibrium」も申し分ない出来だったので期待していたが、いざ全体を通して聴いてみると「う〜ん?」という印象。
前作から加入したライアンの影響か、これまでと比べると少しテク志向というか技術ありきの音楽、または「こういうのもできるからやってみようか!」という音楽になっている気がする。特に前半は実験要素が見受けられて違和感が。
大幅に変わっているわけではないので気にならないかもしれないが、少しだけこれまでのアルバムと違うということは、逆に違うポイントが目立ってしまって気になるということでもある。
なんだか小奇麗にまとまってしまったアルバムと言わざるを得ない。
前作までの、呪詛と怒りを大声で撒き散らしながら突っ走るバンドという印象は薄まってしまった。
本人たちの出したい音を完璧に出せるプレイヤーが加入してようやく音と技術のバランスが良くなってきたと思っていたので、少し肩透かしを喰らった気分である。
普通のバンドなら充分評価できる内容だが、TBDMのアルバムとしては物足りない。