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リチャード三世 (新潮文庫)
 
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リチャード三世 (新潮文庫) [文庫]

ウィリアム シェイクスピア , William Shakespeare , 福田 恒存
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

身体的なハンディを負っていたリチャードは、王となりすべての人々を嘲笑し返そうと野心を燃やす。そして暴虐の限りを尽くし王位を奪う。しかし、明晰な頭脳を誇る彼にも思わぬ誤算が…。(橋本 治)
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

身体に障害を負った野心家グロスター公リチャードは、兄のエドワード四世王が病に倒れると、王劇を狙い、その明晰な知能と冷徹な論理で、次つぎに残忍な陰謀をくわだて、ついに王位につく―。魔性の君主リチャードを中心に、薔薇戦争へといたるヨーク家の内紛をたどり、口を開いた人間性のおそろしい深淵に、劇詩人シェイクスピアが、真っ向からいどんだ傑作史劇である。

登録情報

  • 文庫: 232ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1974/1/30)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 410202011X
  • ISBN-13: 978-4102020111
  • 発売日: 1974/1/30
  • 商品の寸法: 15 x 10.4 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 49,274位 (本のベストセラーを見る)
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形式:文庫
とにかく王位を得るために、敵、兄、部下、妻、次々と殺していくグロスター公リチャード(のちのリチャード3世)。
せむしで、チビで醜悪な容姿を持ちながら、苛烈な攻撃性と、冷徹な計算高さと、口のうまさで王位を簒奪し、王位を維持しようとする。
最終的には、リッチモンド伯(のちのヘンリー7世)に討たれるが、それまでの徹底的な悪役ぶりにむしろ小気味良さを覚えるほどだ。

作品の気持ちよさは、リチャードのセリフにも表れる。テンポ良く刻まれる自分にも相手にも都合良い論理展開。
リチャードを恨んでいるアンを妻にするところや、兄エドワード4世の妻に娘のエリザベスへの求婚をするところなど、舌を巻く。
これだけのセリフ回しで観る人(読む人)を納得させるのは相当な筆力だ。

この話は、「悪」=「リチャード」、「リチャード」VS「その他の人々」の単純な図式で楽しめる分かりやすい話である。
ただし、人名については、エドワードやら、ヘンリーやら、エリザベスなど親子で同じ名前であったりして、人物は異なるのに同じ名前が繰り返し出てくるわかりにくさはあるが、こればかりは史実に基づいた王権の簒奪劇の話なのでいたしかたない。
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形式:文庫
恐ろしい・・・・。主人公リチャード三世は自分が王になるために、つぎつぎと邪魔者を殺し、ついには王座につく。ところが最後には自分も殺される。

とにかく、あらゆる手で人をおとしめ、その命を奪っていく様はまさに最強の悪役。本当に悪いやつです。舞台では、ほとんど彼の一人舞台になり、ハムレットに並ぶ大役なのだそうです。

結局は、王座に誰が座るかという大人のイス取りゲーム。
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12 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
リチャードはセムシでビッコである。もちろん、このように生まれついたことに彼の責任はない。だが、世間はそれを、まるで彼のせいであるかのようにみるし、彼自身後ろめたい思いを抱いたことがあったかもしれない。彼はいわばその誕生の時に不正を加えられた。だから、健康な奴らには許されない不正を犯しても、きっと自分には許されるはずだ。ーー悪党になってやる。それも、悪の限りを尽くして、きっと王冠を手に入れてみせる! 
シェイクスピアにあっては、悪党たちのスケールもデカイ。しかも魅力的だ。ーーでも、どうして悪はこんなに魅力的なのだろうか? そういえば、大人たちはしばしば、オレも昔はワルだった、と言いたがるーー。

「尺には尺を」の中に「美しい音楽は悪を善に変え/善を悪にかりたてる」という台詞がある。前半の「悪を善に変え」はいいとしても、「善を悪にかりたてる」というのはなんだろう? たとえばヒトラーのナチスとワーグナーの音楽の関係のようなことをさしているのだろうか? 

美はしばしば私たちをあざむく、と私たちは言う。でもそうではなくて、美そのものが危険なもので、その危うさにこそ魅力がある、としたらどうだろう? 美が私たちをあざむいているのではなく、私たちのほうがそのような危険を愛する、危険でないものに美を見出さない(見出せない)としたら?

悪を善に変え、善を悪にかりたてる美の魔法。ーー両刃の剣、の魅力。

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