北欧フィンランドで世代を超えて長く愛され続ける国民的児童コメディー小説シリーズ「リストとゆかいなラウハおばさん」第6巻です。本書は前半で元気少年リストにニキビが出来てしまい何とか秘密にして隠そうとする騒ぎが、後半では厳格なエルヴィおばさんがラッパーヤ家へとやって来るのをラウハおばさんが恐れて追い払おうと計略を練る無茶苦茶な大騒動が描かれています。まず他の追随を許さない勘違い名人ラウハおばさんは今回リストを診察してもらう医者を選ぶのに名前がニキベと出ているのを見て「あったわ!」と電話を掛け一目散に連れて行き案の定医師から呆れられてしまいます。しかし本人は全く間違いに気づかないまま結局先生からアドバイスをもらい「帰る時にやっと治療法を教えてくれたわ」とこぼす始末の本当にお目出度くて幸せな性格です。おばさんの愉快な病気は伝染するのか、リストがアイスコーンを食べている時にガール・フレンドのネッリに会って急いでアイスで口を覆い隠しベトベトにしたり、乾燥がニキビに良いからと風に当てようとラウハおばさんにブランコを漕いでもらっている所を見られたりで、「リストは赤ちゃんにかえってしまった」とネッリから勘違いされる場面も間が抜けて可笑しいです。後半でラウハおばさんは隣人のミスター・リンドベリに泥棒に扮装してもらいエルヴィおばさんを脅かす芝居を頼むのですが、大体が変てこなラッパーヤ家では何一つすんなり上手く行くはずがありません。「脱出大作戦」では四階の外壁にロープを垂らして登山に挑戦する危なっかしく目ん玉の飛び出るような興奮の一幕が味わえますし、ラストの「スリリングな仕事」ではお馴染みの平和で心和む大団円に加えて「本当に呆れる程に懲りない人々でしょうがないな」と強く印象づけてくれます。今や向かう所敵無しのラッパーヤ家の脳天気な活躍を読んで貴方も思い切り笑い転げて下さいね。