よく、ビジネス書で必読の一冊にあげられている本書。
ようやく上巻、下巻を読み終えて、満足しています。
確かに、現代ビジネスパーソンには、必読書ですね。
特に、金融や経済学に直接関わっていない方々でも、
リスクリテラシーが声高に言われている今日、リスクに
関わる人類の長く、壮絶な思想革命を知っていることは
重要なことだと思います。
タイトルにある「神々への反逆」とは、紀元前も入れて
数千年にわたる、人類の「不確実な未来に関する」壮大な
智慧の戦いの歴史です。不確実な未来をいかにして、予見可能な
範囲に帰着させるのか?これに数理論理的人類の英知を傾けた革新
の物語。
古代ギリシャに始まり、行動ファイナンス、遺伝的アルゴリズム
に至る、「ものを数える」ことから「コンピュータを駆使した」
未来のシミュレーションに至る、ありとあらゆる、先人たちの
取り組みが、その人の個性や生き方も交えながら、あざやかに
展望していきます。
ぞの主軸は、著者が「はじめに」で語っているように、二つの
概念で包括されます。ひとつは、最善の意思決定は計量的手法と
数字に裏付けられた過去から敷衍できるというもの。もう一方は
未来への意思決定は、不確実性に対する主観的な信念で行うもの
といえる。
著者が目指す、記述の到達点は、資本市場における合理的投資
や投資家行動の、今日の到達点にいたる、歴史を、哲学、数学、
確率論、統計学、ポートフォリオ理論、分散投資理論、デリバティブ
や行動ファイナンスに至る智慧とビジョンとロジックを総括する
ことにあるようですが、なにせ、カバーしている分野が広範囲
なことと、登場する歴史上の人物があまりにの有名かつ人数
が多く、読んでいて恐ろしくなってくるほどの大著です。
上巻では、古代ギリシャから、19世紀に至る、数学、論理学、
統計確率、物理学の進展を、正規分布、平均、偏差の発見までの
道のりを、革新者たちのエピソードを軸に時系列的に語っていきます。