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5つ星のうち 4.0
純度の高い、美しい音楽。,
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レビュー対象商品: リゲティ:アパリシオン、アトモスフェール、ロンターノ他 (CD)
ジャケットの雰囲気から、輸入盤かと思っていたが、国内盤だった。それがよかった。中には、リゲッティ自らが書いた、簡単な曲目解説を含む4ページほどのエッセイがあり、 全文訳出されていた。 音楽だけ聴いていた時は、お化け映画のサントラかと思ったが、 この文章を読んでから耳を傾けると、ずいぶんと印象が違う。 それでこちらの受け取り方が変わった。 音源はそのままだが、純度の高い、美しい音楽を聴いている時に感じる、清々しさに満たされた。 1曲目の「ロンターノ」(1967年)は、空気が呼吸をしているような、やわらかな響きに包みこまれる。 理屈抜きで、なんて気持ちがいいのだろうと思ってしまう。シェーンベルクの「浄夜」につながるような作品。 2曲目の「Atmospheres」(1961年)は、映画『2001年 宇宙の旅』で有名になったが、無調の厳しい曲調。 3曲目「アパリシオン」。これはどう説明したらいいのか。宇宙のこわれ目から星がこぼれてくるような曲。 ロックバンド、キング・クリムゾンの曲「スターレス」を思いだした。 4曲目「San Francisco Polyphony」。もしかしたら青空の中では、こんな音楽が流れているのかもしれない。 5曲目の「ルーマニア協奏曲」はリゲティ28歳の時の作品で、ルーマニアの伝統音楽を採譜したことから 生まれたもの。伝統的な4楽章構成。マイケル・ナイマンの「ピアノ・レッスン」を連想した。 リゲティは、エッセイの末尾に書いている。 「このアルバムに収められたオーケストラのための4つの作品は、極めて異なった性格を持っている。 わたしはつねに1回限りの、過激な解決策を手に入れたいと思っているからだ」 かっこいい言葉だ。 スタンリー・クーブリックは、『2001年 宇宙の旅』『シャイニング』『Eyes wide shut』と、 リゲティの曲を使い続けた。その音楽と寄り添い続けた。その理由が分かった気がした。 録音は2001年で、ベルリン・フィルのライブ・レコーディング。鮮明で広がりのある、いい録音。 元のスリーブには、リゲッティが直接指揮者に教示している演奏風景や、 彼の自筆メッセージ、楽譜なども掲載されている。ジャケットも文句なく素晴らしい。
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