結論から言おう。
大傑作☆☆☆☆☆!
共作を含めて9曲すべての曲はリオンの手によるものだが、リオンらしい哀愁感ただよう絶品の曲が揃っている。
後年の『メロウ大王』の萌芽は3『Why Be Alone』、5『Nothing's Sweeter Than My Baby's Love』、6『What' Your World』に認められる。
このバラード3曲でのリオンはまさに期待通りと言ったところである。
素晴らしい。
1『The Spirit Never Dies』はT.ボーイ・ロスとの共作だが、オープニングにふさわしい雄大な曲で、女性コーラスが最高で、後の『I Want' You』の独特の世界に共通するものがある名曲である。
特筆すべきことはソウルというより南部系のスワンプに近い味わいを感じさせる事だ。
その印象は続く2『Able、Qualified,And Ready』で確信に変わる。
これはスワンプだ(笑)
それもそのはず共作がボニー・ブラムレッドですからね。
リオンらしからず力強くシャウトしているがなかなかいいんですよ。これが。
ボニーとの共作はもう1曲ある。
7『I Know How It Feels』はまさしくサザン・ソウルの3連バラードで、ここでのソウルフルなリオンの歌唱は絶品である。
女性コーラス隊もサザン・ソウル・マターで最高。
何と言ってもゴスペル風のピアノとコーラス隊で始まる8『It's Just Natural Thing』の素晴らしさといったらない。
魂が震えるいい曲である。
ラストは9『Tamed To Be Wild』テクノ風味のブルース(笑)
この不思議な曲で締めくくるところがリオンの鬼才らしいところであり、ここでも激情を隠そうとしない。
リオンの印象は、激情の一歩手前で感情をセーブして歌うところがたまらなくメロウネスな歌い手というものだが、このアルバムでのリオンは激情を隠そうともしないソウルフルなリオンである。
若いリオンも結構いい。
ひょっとして、このアルバムこそがリオンの最高傑作かもしれない。