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リアル・スティール (ハヤカワ文庫NV)
 
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リアル・スティール (ハヤカワ文庫NV) [文庫]

リチャード・マシスン , 尾之上 浩司 , 伊藤 典夫
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

人間同士のボクシングが禁止された近未来、リングで闘うのは人間ではなく精巧なロボットたちになった。しかし変わらないものもある。華やかな勝利とは裏腹の負け犬は今でも存在する。旧式のロボットを抱え、落ちぶれて金もなく窮地に追いつめられた元ボクサーの男は、起死回生の手段に打って出るが……
名作「四角い墓場」(『運命のボタン』所収)を改題した表題作をはじめ、ホラーからユーモアまでを網羅した、巨匠の傑作集

内容(「BOOK」データベースより)

人間同士のボクシングが禁止された近未来、リングで闘うのは人間ではなく精巧なロボットたちになった。しかし変わらないものもある。華やかな勝利とは裏腹の負け犬は今でも存在する。旧式のロボットを抱え、落ちぶれて金もなく窮地に追いつめられた元ボクサーの男は、起死回生の手段に打って出る…名作「四角い墓場」(『運命のボタン』所収)を改題した表題作をはじめ、ホラーからユーモアまでを網羅した、巨匠の傑作集。

登録情報

  • 文庫: 303ページ
  • 出版社: 早川書房 (2011/10/14)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4150412456
  • ISBN-13: 978-4150412456
  • 発売日: 2011/10/14
  • 商品の寸法: 16.5 x 10.9 x 1.9 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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 ほかのレビュアーの方が誤解しているようなので(おそらく現物を見ないで書いていますね)書きますが、この本はマシスンの既刊『運命のボタン』とは別物の短編集です。
 詳しい事情説明が解説にありますが、簡単にいうと『運命のボタン』が予想以上に好評だったが、もっと未訳作品やレアなものを入れてほしかった、という読者からの希望がかなり寄せられたため、今回映画化された「リアル・スティール」(旧題「四角い墓場」)の再校版に、未訳や大昔に訳されたきりのレアな作品9本を組み合わせて新たな短編集を編纂した、とのことです。
 収録作をざっと挙げておきましょう。
「白絹のドレス」伊藤典夫訳
 少女の独白が不気味なショートショート
「予約客のみ」(初訳)尾之上浩司訳
 星新一タイプの愉快なショートショート
「指文字」伊藤訳
 手話のやりとりの奇妙さを描く短編
「世界を創った男」以下すべて尾之上訳
 絶妙のやりとりで笑わせてくれるトンデモSF
「秘密」(初訳)
 ちょっと意外なオチで読者を煙にまく短編
「象徴」(初訳)
 ゆがんだ未来を舞台にした叙情的作品
「おま★★」
 題名どおりにスケベでエッチな、爆笑未来SF中篇
「心の山脈」(初訳)
 なんとマシスンがラヴクラフトの「狂気の山脈」の内宇宙版に挑んでいたという、力作中篇
「最後の仕上げ」(初訳)
 小粋なミステリ・ショートショート

 なかなか新作を出してくれない伝説の翻訳家・伊藤典夫氏が(ロバート・F・ヤングの短編集はいつ出るんですか〜?)、40年あまり前に訳したきりの作品2本を全面推敲しなおしたものが入っているのも嬉しく、『運命のボタン』を楽しめた読者には、必読の一冊でしょう。
 マシスンにはもう1〜2冊短編集が組めるだけの作品が残っていますので、なんとかそれもまとめてほしいものです。
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By akirana
 リチャード・マシスンの本が出るということは実に喜ばしいことです。知る人ぞ知る作家であり、未訳もたくさんあるというのに、きっかけがないとナカナカ出ない作家ですから。今回は映画化につられての出版です。未訳が出版されるためにもどんどん映画化してほしいところです…。

 表題作は既刊「運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)」と重なっていますが他は、初訳・新訳含む読みごたえありの全10作品。
 SF、ホラー、ミステリ、そして奇妙な味わいの作品とバラエティに富んだ一冊で、そりゃ文句なしに面白い有名短篇は既刊にありますので、あれれ?と感じる作品もあるかもしれませんが、お好みにあった拾いものが見つかること請け合いです。僕は存分に楽しみました。

 約1年前に読んだばかりの「リアル・スティール」(旧題「四角い墓場」)は何度読んでも傑作で、映画では全く違った話のようですが、どのようにハリウッド化されるかを楽しむためにも読んでおきたいものです。
 「白絹のドレス」は短い話ですが、余韻は深く長く残る好篇(とても気に入りました)。
 そして、脚本家としても有名なマシスンですから、「世界を創った男」のような形式で小説を書くこともそりゃあったのでしょうね、あっという間に世界観が変わる面白さ。
 問題作の「おま★★」は、昔読んだ「ショク……」の新訳。原題が"F..."でそれはコレコレというウンチク込みの邦題でしたが、今後は『おま★★』のまま、ドキドキしたり、ニヤニヤしたり、英語圏の読者と同じ気分になれると思います。このタイトルで訳されただけでもこの本は価値があります! 

 さて、アメリカで好評の映画『リアル・スティール』、続編の話もちらほらあるようですね。しからば、続編公開時には『リアル・スティール2』(仮題)として、短篇『リアル・スティール』だけ重なった新しい短篇集を出して欲しいと思っています。何度収録されていても僕はかまいません、そのときに読んでも、また面白いでしょうから。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 夢追人009 トップ500レビュアー
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今年2012年2月26日で御年86歳を迎えられるアメリカの怪奇幻想小説の巨匠マシスンの映画化を記念して編まれた最新日本オリジナル傑作短編集です。最初に表題作「リアル・スティール」は早川文庫の既刊「運命のボタン」に収録された「四角い墓場」の改訳で読むのが二度目になるのは非常に残念な事ではありますが、でも今回の映画化のお陰で本書が編まれ今では読むのが非常に困難な旧訳作や本邦初訳作が紹介されたのですから、やはりファンの私としては素直に喜びたいと思います。今回は「運命のボタン」よりも薄いのがやや残念ですが、でも同時期に角川文庫版も出た事ですし、とにかく著者の短編をまとめてたくさん(2冊を併せると新たに23編も!)読む事が出来て大いに満足しています。
『リアル・スティール』ロボットのボクシング試合が隆盛な未来社会で、元ボクサー上がりの男の対戦用に持って来たロボットが老朽化で試合直前にぶっ壊れ、男が追い詰められてとんでもない無茶をする話。狂気の沙汰の愚行の中にも心を打つ人間ドラマが味わえます。『白絹のドレス』ママの形見のドレスを大切にしている少女が女友達からママの悪口を言われたせいで起きた惨劇。曖昧な表現ながらラスト一行に戦慄します。『予約客のみ』床屋と医者が裏で結託する恐怖の副業とは何?『指文字』小柄な聾唖の女とお相手役の女の一生離れられない不気味な関係性。『世界を創った男』創造主と名乗る患者スミス氏と医師の哲学的な対話が迎える仰天の結末。『秘密』何やら理由ありの一家に嫁ぐ女性が夫から知らされる極めて古風な悪の姿。『象徴』未来社会の人々が密かに信仰する「科学への反逆」の動かぬ証拠とは?『おま★★』原題「F・・・」はFuckとFoodの二重の意味が複合された物らしく、日本語に直すとこうなるという事で翻訳者の意図は完全に理解できるのですが、やはりあまりにも過激でお下品なので私は全否定せざるを得ません。でも本編は内容的には滅法素晴らしい作品でして、既刊「運命のボタン」収録の悲劇的タイムトラベルSFの傑作「帰還」の喜劇ヴァージョンで、著者のイメージを完全に覆す抱腹絶倒の爆笑編ですのでファンの方にはぜひぜひお読み頂きたいとお奨め致します。この作品のテーマはよく考えると深刻な問題なのですが、悲しみを180度転換して笑いに変えてしまう荒技には感服しました。そして最後の一行には思わず「幾ら何でも未来に影響を受けるのが早過ぎ!」と突っ込みたくなりました。『心の山脈』理想の山脈を追い求める男が辿り着いた先に待つ物とは?完全に心を奪われ時を忘れて読み進む魅惑の一編ですが、唯一悲恋物語であるのが残念で心の底から楽しめません。『最後の仕上げ』美人妻を持つ夫を嫉妬して殺した男の完全犯罪ミステリーから一転血も凍るホラーへ、そして・・・・著者の気持ちはわかるのですが最後のオチはやや平凡ですね。
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