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リアリズム絵画入門
 
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リアリズム絵画入門 [単行本]

野田弘志
5つ星のうち 3.1  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,625 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

リアリズム絵画、つまり目の前の空間を画面に写し取り、
あたかも現実空間がその中にも存在するかのように創り
出される絵画は、ラスコーの洞窟壁画にも繋がる絵画史
の原点にして、レオナルド・ダ・ヴィンチやフェルメールの
作品にも繋がる究極の手法です。
この本は《リアルズム絵画》という制作方法と“生き方”を
選んだ画家が、その実践と哲学を綴ったこれまでにない
本格的指南書です。デジタル技術が高度に開発された
現代、手で絵を描くことに一体どんな意味があるのか?
リアリズム絵画は写真とどう違うのか? ダ・ヴィンチやフェ
ルメールの本当の凄さとはいったい何なのか? さらには
リアリズム絵画が根づかない日本の美術業界の特殊事
情にまで踏み入ります。
日本洋画界の精神的支柱でもある著者が、リアリズム
絵画にまつわる素朴な疑問に正面から向き合う本書は、
本格的にリアリズム絵画を学ぼうとしている人ばかりか、
現代においてなお絵を描いていきたいという人にもぜひ
読んでいただきたい本質的な内容を孕んでいます。

内容(「BOOK」データベースより)

“リアリズム絵画”という生き方を選んだ孤高の画家が、その実践と哲学を綴ったこれまでにない本格的指南書。

登録情報

  • 単行本: 208ページ
  • 出版社: 芸術新聞社; A5判版 (2010/2/26)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4875861907
  • ISBN-13: 978-4875861904
  • 発売日: 2010/2/26
  • 商品の寸法: 21 x 15 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.1  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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28 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By okki-
形式:単行本
絵を描くことをプロとしている方、或いは趣味としている方は沢山居ります。それぞれいろいろな考えで作品造りをして居ると思います。私もそのうちの一人です。一時は公募展を目標として描いていました。しかし疑問を感じ始め、公募展は止めました。公募展は大作そして数点の出展を求めているようです。しかも一年に一回が普通です。絵を真剣にジックリ描くとすれば、私のような若輩に一年に大作二点は無理と感じたからです。しかも審査は数分と聞いておまりす。一年掛けてジックリ描いた作品が例え不味い作品であり、審査する先生の感受性がいかに高くても数分の審査で結論が出るものでしょうか。いきおい入選したければ、より大作を、派手に意味ありげに描くことが入選のコツと言う事になりかねません。その辺りが私の疑問です。このような作品に良い作品が生まれ歴史に残る作品が出来るでしょうか。
私は絵を描くことを趣味とし、楽しんで描くように心がけています。異論を仰る方も多いと思います。私は今回野田先生の「リアリズム絵画入門 」を読み「そうだ」と感じました。絵を描く姿勢を学ばせて戴きました。それにはまだまだ人生経験を積まなければと感じこのレビューを、思いつくまま書きました。先生の益々のご健康と発展を祈ります。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
素晴らしい本 2010/10/23
形式:単行本
リアリズムとは何か、絵画を制作する意味など絵画制作者として知っておくべき基本的な心構えを丁寧に説明している。リアリズム絵画を野田氏と北海道で画塾を運営している永山さんの具体的な制作例を示しながら手順までを紹介している。絵画制作歴が浅いレビューアーにとっては貴重な教科書といえる。美術学生のみなさんにも参考になると思われる。
このレビューは参考になりましたか?
形式:単行本
絵を写実的に描くということをよしとする人と
そうではないという人がいます。

絵を達者にかける人(=写実的とはかぎらず)とたんに鑑賞するだけのそれぞれ
に写実表現とそれ以外を評価する人がいます。

いま(2012年)日本国内では野田先生の描かれるような写実絵画は高値で取引されます。
ここしばらくそうでしたし、もう少し続くかもしれません。

ホキ美術館などができて写実表現はさらに人口に膾炙し、少なくてもはじめてみると
まず間違いなく素人は「おお、すごい。これは写真のようだ。」と感嘆します。
人物も樹木もまるで目の前にいるかあるかのように表現されています。
テクニックとして古典手法といういったん白黒で明暗をつけた下地に薄い色をつけていくグレーズというので描き込んで行くことが基本で何層も塗り重ね人の肌の静脈までうすく青く書き込まれます。
野田先生はこの本で背景は壁のしわまで書き込めとすらいうほどで人を驚嘆させる技術は徹底したこだわりです。
油を何層も塗り重ねるので乾くのを待ち色の調子を整えていくため大作で小品でも一枚に何ヶ月もかかります。

以前はこういった絵は「うまいけどじゃあ写真となにが違うの」
などと揶揄された時代もあったようです。
僕はそうはいってもこれだけ描かれるとそこから感じるリアリティは
理屈捏ね回してデフォルメしたり、絵の具のアツモリで絵肌の表現に凝る
のでは得られない力を感じたりします。
ですが写真となにが違うのの問いに答えられず否定されかけてた絵だったのです。

現代美術では一時平面の絵ではもう新しいことができないとインスタレーションだの
鑑賞者参加型のアートに走り美大生が入学後デッサンを怠り、イベントのような立体アートに走った頃にも今の画壇をにぎわす写実表現者は愚直にリアリティを追及していたはずです。

こういう人に「絵は(俗っぽい意味で)うまくかくもんだ」「写真とは違うんだ。リアリティなんだ。」
と理論武装させ、その価値を認めさせた本なんだと思います。
徹底的に描くということを正当化した本という意味でとても意義のある本です。

ですがどなたかが書いてるようにダビンチとフェルメールしか引用してないし
どちらも写実的に描くことばかりを追い求めた画家で写実的という以外の立場もすべて
ひっくるめてその意義を問い直したとはいえないと思います。

ダビンチは「モノには輪郭がない」といい背景と主のモチーフの境目にうす塗りを重ね煙のように
(スフマート)描こうとしたし、フェルメールにいたっては寡作なのにそのうちほとんどにレンズを通して暗箱(カメラの原型)で投影した下絵を元に絵を描いた人で
写真のない時代に手で写真を作ろうとした人だといっていいと思います。

この本のおかげで堂々と写実が売られたといっていいと思います。その立場の人のバイブルになっている。でも日本で局所的に起こっていることだといわざるを得ない。
作者の思いと別に絵をたくさん見知っているわけではないお金持ちがお客さんを驚かすために買うのかななどといぶかってしまう。

構図などに理論がないわけでないのですが、写実の人の真骨頂は正確なデッサンと恐るべき執念であわせられた色。職人芸です。

写実的に描かれるということがこれまでにも何度も追求されました。
レベルは今の日本の写実以下だと思いますが、印象派が流行る前のサロンアカデミーはそういう表現だと言っていいと思います。たとえばブーグローなどはそういう絵を描いてるといえます。

ですが歴史は繰り返すように思います。
正確な絵より、こころの感動や作者の中にあるイメージを共有するという絵をほしいという風潮がきっと沸いてきます。
そうやってモネやルノワールが始めた絵画が印象派であり、さらに見えてるものを描くのでなく絵を作ろうとセザンヌからはてはピカソ・カンディンスキー・・とアートは変化してきました。

絵には正解はありません。
僕は写実信者でもなく、否定者でもなく、ただすばらしい技術でこれを表現の手段に選んだ画家
の作品を感嘆の思いで眺めています。

・・・ですが最近の画壇にはこのレベルの絵が描ける人があまりに多く出過ぎました。
若い人もたくさんいます。
それぞれに個性があるといえばあるけど大くくりにしてしまえば同じと思われるのは仕方がないでしょう。

画題がいつも同じような風景だとか同じような女性だとされると
どうしても飽きがきます。

ホキ美術館になんどか行っていますが二度目に行ったときから後は
すこし驚きが薄れます。
最初は感動だと思ったものが単なる驚きだったかもしれないと誤解するようになります。

僕の場合はだんだん同じ写実の画家のなかでも好みとそうでない人が出てきて
絵が作る詩情のようなものが感じられるかどうかをただただ見つめてしまい
そうなると逆に抽象画のようなもの含めて表現に修練のいらない非リアルな絵も魅力に見えます。

こういう二つの立場の人がいるのでこの本は完全に評価されることも否定されることもないでしょう。

もし野田先生がこういった絵を見る側の立場もこれまでに起こったいろいろな表現も含めて
やはりリアリティなんだと言い切ってくれればもう少し説得力があるでしょうが
これはある意味宗教で信じてる人は感動するし、違う立場を選んだ人は反発します。
長い間読まれる本だと思いますが賛否両論が平行すると思います。

ただ絵を描かれる方は一度読むべき本です。立場はどうあれ絵を描くことへの信念と努力は
きっと自分の絵を描く姿勢にプラスになると思うのです。

 
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