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5つ星のうち 4.0
親日家の監督が撮った「いちおうアメリカ映画」。面白いです。, 2009/8/16
レビュー対象商品: ラーメンガール [DVD] (DVD)
本作はワーナーブラザーズの世界配給作品!と思ったら日本のみの権利で(笑)、全米公開も未だされていないようだ。ゆえにハリウッドメイドというよりも、日本映画にブリタニーが招かれた感じのテイストに仕上がっている。これは監督が親日家で、かつ「タンポポ」が好き、というロバート・アラン・アッカーマンであることと無縁ではないだろう。インタビューで「ブレランみたいな日本の撮り方は嫌だ。普通の裏通りとかを撮りたい」と語っているだけあり、ストーリーにも無理はない。ラーメンに対する知識も結構あるみたいで、異和感がなかった。新横浜のラー博をロケ地に選ぶとは、誰に聞いたか知らないが「通」の選択だ(笑)。また渋谷や横浜・山下公園+みなとみらいの素晴らしい夜景などのチョイスも素敵だった。要は日本人が観ても苦笑しなくても済む作品、ということだ。最近はそういう理解度のある作品が明らかに増えてきた。これは嬉しいことである。山崎努の登場の仕方なんて、アメリカ人には絶対意味わからないからね(笑)。日本人が膝を叩く語り口ができるなんて、いいじゃないか!ブリタニーもキュートに撮られていたし。余貴美子もすっかりハリウッド女優になったなあ(笑)。面白い作品です。星4つ。
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5つ星のうち 4.0
タイトルに騙されるな, 2009/4/29
レビュー対象商品: ラーメンガール [DVD] (DVD)
いかにも『B級テイスト』プンプンのタイトルに、
一見、救いようのないドタバタコメディかと思いきや、
実に丁寧で、しっとりとした作りの作品でした。
監督のロバート・アラン・アッカーマンは、
日本でも舞台演出などで有名で、それほど間違った日本観を持っているワケでもなく
(1カ所アヤしい所もありましたが)、『日本映画』だと言われても信じてしまうような
心の温まる内容でした。
恋人を追って日本にやってきたアメリカ娘アビー(ブリタニー・マーフィー)が、
あっけなくフられてしまい、途方にくれていた時に出遭った1杯のラーメン。
このラーメンを食べている内に幸せな気持ちになり、是非弟子入りしたいと
頑固店主マエズミ(西田敏行)に詰め寄るのですが、言葉もままならず、
日本の『魂』の伝承ができるのか、悪戦苦闘の日々が始まります。
鑑賞後、ほんのりとした気分になりましたが、ラーメンを題材にした映画のハズなのに、
どーゆーワケか、その後ラーメンを食べたい気持ちにならないという
『未消化感』を感じました。
監督が故伊丹十三監督の『たんぽぽ』のファンだというコトで、
おもわずニヤリとする場面もありました。
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5つ星のうち 4.0
ブリタニー・マーフィが大好きになる!, 2009/8/28
レビュー対象商品: ラーメンガール [DVD] (DVD)
これは日本で撮影したアメリカ映画である。監督も脚本もアメリカ人。アメリカ人がラーメンを通じて日本を語る、日本紹介作品でもある。当初はB級でもあるので雑な作りなんだろうと思っていた。が、その丁寧な作りに驚いた。そして、ほぼ日本を正確にとらえていたし、ストーリーも楽しめた。BGMの音楽も純日本的でそこにも驚いた。
何と言っても主役のアビー役の「ブリタニー・マーフィ」(31)が素晴らしい。彼女の人柄が作品に出ていると思う。彼女は明るくてタフで頑張り屋さんだ。物怖じせず、体当たりでぶつかってくる。喜怒哀楽も激しい。師匠の西田敏行に怒鳴られても負けてはいない。エネルギッシュでパワフルなブリタニー。この作品で私は彼女のファンになった。「サウンド・オブ・サイレンス」でマイケル・ダグラス「シン・シティ」でブルース・ウィリスと共演しているそうだが、これから注目したい女優さんだ。
アビーは、仕事で日本(東京)に来ている彼氏を追ってアメリカからやってきた。だが、彼はすぐ大阪へ転勤してしまい、アビーをぞんざいに扱う。彼の部屋に住みついたアビーは、ふとしたきっかけでラーメン店主・マエズミ(西田)の弟子になりたいと、無理矢理いついてしまう。とにかく師匠・西田敏行は常に怒っている。最初からラーメン作りなんて教えない。まず、便所掃除。大便器の中まで綺麗に洗わないアビーが気に入らないから、出て行けという。とにかく昔気質で頑固者。歳の離れた異国の女の子にそこまでしなくても、と思えるほど冷たくて厳しい。そんな西田に不満を言って、感情あらわにぶつかってくるアビー。お互い、言葉はカタコト。通じないときは辞書で橋渡し。
とにかく西田とアビーは「修行」という名を借りてアメリカ人だとか日本人だということを超えて、人間同士が通じていく。監督は「言葉は通じなくても人は解り合える」のだということを伝えたかったのかもしれない。だから、あえてアビーに日本語を、西田に英語をうまく喋らせないようにする。映画・ドラマで西田敏行はセリフのアドリブが多い役者だそうだ。今回もきっと西田敏行オリジナルセリフが、ふんだんにあったと思われる。妻役の余貴美子にアビーの事を「おい、あのアンポンタンはどうした?」と言ったりする。「ほうれん草はわかん(判る)だろ、ポパイの国だかんな」とかとにかく笑えるのだ。
日本社会を的確にとらえているな、と思わせるシーンもある。アビーの女友達がいう「この国では、みんな同じでなければいけないのよ」突出した個性は否定される。何事も”皆と同じ”が好まれる画一した国、日本。また、アビーの日本人恋人役のトシ・イワモトにこんなセリフがある。「子供の頃、祖父が朝鮮人だったので、いじめられたよ」日本の差別社会をチクリと風刺している。ただ、惜しいのは、師匠・西田がラーメンのダシの取り方、麺のゆで方とか、アビーに技術的な事を教えるシーンを入れて貰いたかった。実際にラーメンが出来上がっていく課程のシーンがなく、精神論だけのシーンになってしまったのが残念だ。だが、日本人を好意的に描いてくれた。米国人男性はアビーを捨てたが、日本人のトシ・イワモトは・・・・・。アビーはラーメン勝負で味見役の大御所・山崎努に出すラーメンにトマトとかコーンをトッピングしたりする。彼女なりのオリジナリティ、個性を出したかった。
キャスティング・プロデューサーは奈良橋 陽子氏。氏は『ラストサムライ』『SAYURI』『バベル』などのハリウッド映画に日本人俳優のキャスティングを行った。そして、今回の『ラーメンガール』ラーメン屋の頑固オヤジに「西田敏行」まさに適役だし、個人的にも大好きな俳優だ。妻役の「余貴美子」西田敏行とは『椿山課長の七日間』で共演し、いい味を出した。そして常連のおばはんに「岡本麗」敵役の「石橋蓮司」ラーメン界の大御所に「山崎努」イメージにピッタリのナイスなキャスティングである。
ただ一つ、アビーの日本人恋人役のトシ・イワモト(パク・ソヒ)このキャスティングだけは惜しい!他国から見れば日本人役なんて誰でも一緒かもわからない。が、知名度のある日本人俳優起用ならグッと作品の印象は、日本においてはもっと良くなっただろう。
撮影終了後、映画の完成と別れを惜しんでブリタニー・マーフィと西田は抱き合い、ブリタニーは何度も何度も西田の頬にキスしたそうである。西田は思わず落涙したと語っている。役者という職業は素晴らしいな、と羨ましく思う。国も違う、言葉も通じない、異性であり、うーんとある年齢差、それらをモノともせず、共感しあえる。映画を観ても映画評に筆がすすまない作品が多々ある。今回、私はすぐ書きたくて仕方がなかった。個人的には、B級ながらかなりオススメである。あなたもきっと、ブリタニー・マーフィが大好きになるだろう。