堀田作品は初めて。ヨーロッパ、しかも中世以前を題材にした作品を日本人が描くことに今まで抵抗があって、堀田や塩野をはじめとした作家たちを避けていた。これぞ食わず嫌い。
フランソワ・ド・ラ・ロシュフーコー。名前に魅かれた。
で、「太陽も死もじっと見つめることは出来ない」「友を疑うのは友に欺かれるのよりも恥ずかしいことだ」「知は情にいつも騙される」などの『マキシム(箴言集)』を著した公爵の波瀾万丈の人生を一人称と三人称を複雑に(自在に)使い分けながら描いた伝記。公爵の残した自叙伝そのまま、というのでなくかなり堀田の創作なところがあるらしいが、完成度が高くどこまでがフィクションかは不明である。500ページを越える大著。
16世紀から17世紀、おもにアンリ4世からルイ13世・14世(太陽王)の宮廷・政治に深く関わった人物なので歴史ものとしても読みごたえ十分。フランス史に疎い小生でも楽しめた。