恋愛経験ゼロ。生真面目に純文学を志すも、出版社の方針により、希望とは裏腹にラノベ作家としてデビューしてしまった主人公・矢文学(通称ブンガク)。通い慣れた図書館に向かったブンガクは、そこで出会った少女・明日葉に一目惚れしてしまう。彼女はブンガクのラノベ作品の大ファンで、聖地巡礼の途中だった。仲良くなろうとするものの、ブンガクは二次元アレルギー、明日葉は腐女子で…。カタブツとフジョシの純愛系ラブコメディ。
本作を買った動機は、ここのところ増えている内輪ネタの一つだと思い、もののついでに買った物でした。
しかし実際は、内輪ネタではなく、作家と腐女子の正統派純愛物語でした。
何故「王道」ではなく「正統派」という言葉を選んだかというと、ヒロインが腐女子という時点で普通とは言えないものの、主人公の純愛模様が丁寧に描かれていて、最近のいわゆるラブコメの王道というのとはちょっと違っていました。
よくあるヘタレな主人公と気が強いヒロインのパターンではなく、一途で堅物な主人公と腐女子だけれども純真なヒロインという設定は、どちらかというと、まだ青臭さが残っていた一昔前の恋愛マンガっぽいと言えるかもしれません。
少々ノスタルジックな気分の読後感でした。
派手な設定も魔法も奇跡もない、等身大の物語。
テンプレ的なラブコメに食傷気味の方には、却って新鮮な気分で読むことが出来る作品ではないでしょうか。