ラヴクラフト作品を理解するのは以外と難しい。...
作者は病弱で繊細な人物でした。文体は詩的で女性的で静か、作品は映画に出来るような分かり易い恐怖でなく「想像するとぞっとする」類いのものです。ホラー映画のようなスリリングでショッキングな、つまりインパクトのある激しい恐怖を期待していた人なら、ガッカリすると思います。
そして彼をリスペクトする作家達はその魅力を理解しているものの、上手く模倣出来ていない事が多いのです。その結果、クトゥルー神話は「ラヴクラフトのモチーフを拝借した、只のホラー小説」になりやすいのです。(上手く書けている作家も沢山います。)
この為、他の作家のクトゥルー神話からラヴクラフトに辿り着いた人の中には、肩透かしを食らった人もいるようです。逆に私のようなファンには、他のクトゥルー神話の方が物足りないのですが。コアなファン専用かと思いましたが、初めてでも相性の合う人には好評のようです。
つまり、ラヴクラフト作品は読者を選び、相性によって評価が大きく変わるのです。スティーブン キング風の作風を期待してはいけません。私も含めた好きな人には「星5つ」、合わない人には「星1つ」でしょう。(ラヴクラフトの一般的な評価から「星4つ」としました。) 他のクトゥルー神話とは違うのです。あなたに合うかどうかは、買ってみるしかないのかな?
「ラヴクラフト全集 (2)」についてですが、どの巻も魅力的な作品が記載されているのですが、クトゥルー神話の原点である「クトゥルフの呼び声」が載っているこの巻が、最初に読む1冊としてお薦めです。