ラヴクラフトは、副業として他人の小説の添削や代作を行っていたことでも知られる。
本書は、そうした作品を訳出したもの。
下巻には、H.ヒールド「石の男」、「羽のある死神」、「博物館の恐怖」、「永劫より」、D.W.ライムル「山の木」、「墓を暴く」、R.H.バーロウ「すべての海が」、「夜の海」、W.ラムリイ「アロンゾウ・タイパーの日記」、K.スターリング「エリュクスの壁のなかで」が収録されている。
作品によってラヴクラフトの介入度はかなり異なるようだ。アイデアだけ聞いて代作したものから、文章の添削くらいに留まるものまで。ものによってはクトゥルフ関係の言葉やテーマが出てきたりして面白い。
秀作、駄作が入り混じっているが、下巻のが明らかに優れた作品が多かった。「羽のある死神」、「博物館の恐怖」、「エリュクスの壁のなかで」は秀作と思う。
詳細な解説も嬉しい。
怪奇ファンなら充分に読む価値のある一冊と思う。