~ラヴェルの室内楽曲は数が少ない。めぼしいものはこの三重奏曲と、弦楽四重奏曲が一曲あるだけである。
この三重奏曲はラヴェルが40歳、円熟期に書かれた。そして近代室内楽史上の重要な作品と見なされ、演奏、録音ともいくつもある。
しかし、数多い録音の中で最高のものは、百万ドルトリオとも呼ばれた、ハイフェッツ、ピアティゴルスキー、ルビンシュタイ~~ンの三人による、この演奏である。三人が三人とも、その生涯の最盛期にトリオを組むことが出来たという偶然に我々は感謝すべきだろう。超絶的技巧を誇る名手三人の力が拮抗して、すばらしくテンションが高い演奏を繰り広げている。
チャイコフスキーの「三重奏曲」も同様。欠けているのは録音が古いことから来る音質の悪さのみである。とはいえ、この名演が~~不滅のものであることにかわりはない。~