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ラヴェル
 
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ラヴェル [単行本]

ジャン・エシュノーズ , 関口 涼子
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「ラヴェルの身長は競馬騎手くらい、つまりフォークナーくらい低かった。
一九一四年、やせっぽちのくせに軍隊に志願したいと思い、まさに体重が少ないということこそが空軍に徴募されるに理想的だと、徴兵官を説得しようとした。
この入隊は拒否され、それ以外のあらゆる兵役も免除されたが、それでもしつこく頼むので、冗談のようだが超重量級の部隊に運転手として編入されたのだった。
そんなわけで、ある日、シャンゼリゼ通りをものすごく大きな軍用トラックが行き、その運転席にはだぶだぶの青い防寒外套を羽織った小さな姿が、大きすぎるハンドルにようやっとつかまっているのを見ることができたことだろう。」
ひげを剃り髪を撫で付けた「ボレロ」の作曲家モーリス・ラヴェルの、アメリカ訪問に始まる晩年の十年を生き生きと描く、まるで音楽みたいな小説。モーリアック賞に輝く最新作。

内容(「BOOK」データベースより)

「ボレロ」の作曲家モーリス・ラヴェルの晩年を生き生きと描く、まるで音楽みたいな小説。モーリアック賞に輝く最新作。

登録情報

  • 単行本: 130ページ
  • 出版社: みすず書房 (2007/10/20)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4622073323
  • ISBN-13: 978-4622073321
  • 発売日: 2007/10/20
  • 商品の寸法: 12.8 x 9.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 297,191位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
 「ボレロ」のラヴェルを滑稽さと皮肉と悲哀をこめて、愛すべき作曲家として表現されています。独特な文体、例えば演奏旅行やヴァカンスといった事実は「〜だった」と端的に書き、ラヴェルの神経質な、しかしコロコロと変わりやすい気分などを表すときには、彼の気持ちを代弁するようにテンポ良く描写しています。
 特に「ボレロ」の作曲秘話と解釈、そして「ボレロ」を作曲したあとの話が面白いと思います。「ボレロ」で意図せず喝采を得てしまったあとに、作曲における音楽について苦悩する。今でもこういうことに悩む創作者はいると思います。自分の創りたいものと世間の評価の違い、ちなみに私は「亡き王女のためのパヴァーヌ」のほうが好きですが。途中まではとっつきにくいかもしれませんが、タイトルにひかれた方は読んでみても良いかと思います。
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By kewpie VINE™ メンバー
形式:単行本
Maurice Ravelは1937年、当時病態不明であった脳疾患への手術後に死亡した。約10年の経過であった。本小説はRavelを主人公とし、1927年からの10年間にわたる彼の行動と闘病とを描いた小説である。

通常、小説家は作品に自身の想像力を誇示することを、恰も本能であるかのように希求する。しかしこの作品は違う。虚構は最小限に抑えられ、事実と事実とを繋ぎ合わせる接着剤としてしか、想像の力を使わない。そして正にその点が、この作品の成功の秘訣である。これに加え、簡潔な文体、透明度の高い見事な翻訳が、Ravelの悲劇を優れた文学に昇華している。

数年にわたりRavelの疾患を調べてきた私にも、伝記の継ぎはぎでは解明できない事実関係がいくつもあった。虚構かどうかはさておき、行き場のなかったそうした小さい事実が、この作品では収まるべきところに収まっている。これで納得してよいとも思わないが、とりあえず胸のつかえが下りた気がする。

しかし、登場人物の説明もほとんどない本書を読んで、一般の読者ははたしてどこまでついてゆけるだろう。その点で読者を選ぶ作品である。表面的なRavelの動きを追うだけなら可能だ。しかし、一通りの知識を持って読む方が、本書の価値をより理解しやすいと思う。
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By 夢追人009 トップ500レビュアー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
フランス文学界に確固たる地歩を築いているエシュノーズのモーリアック賞に輝く最新傑作です。本書は、有名なフランスの作曲家モーリス・ラヴェルの晩年の十年間を生き生きと描き上げた、著者初の伝記文学の試みです。1927年の暮れに旅立ち経験した、慌しさに満ちた初のアメリカ演奏旅行から、帰国してもヨーロッパ各地に招かれ精力的に演奏活動を続ける彼の姿が、時代の空気とともにリアリティを持って浮かび上がって来ます。偉大な人物と自負するが故の尊大さ、気難しさ、プライドの高さを感じさせるエピソードが語られますが、公的生活の華やかさとは逆に私生活では無器用で愛情生活には恵まれず、生涯を芸術に打ち込んだ人間ラヴェルの魅力に触れて微笑ましい気持ちになります。偉人伝は往々にして対象人物の素晴らしい面のみをクローズアップさせる所が見受けられますが、年齢相応の実在する人間として飾らず淡々と表現した手法は、著者の手柄だと思いました。遠い過去の出来事を描きながら、今まさに起こっていると感じさせる臨場感に満ちた音楽のような文体に包まれ、老いによる衰えから何事も思い通りにならなくなって、遂に彼を訪れるあまりに悲しすぎる臨終の場面に、思わず涙がこぼれました。
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