詩人の中でもランボーは別格の伝説を誇っていると思う。詩人であった時期は 数年であり 筆を折ったその後は 商人となって アフリカ大陸を駆け巡り 37歳で死去する。夭折といえば夭折だ。詩を捨てたその瞬間にランボーは死んだとも言える。
小林秀雄以来 ランボーに衝撃を受けたという人は多い。そういえば小林のランボーという評論が3つあるが いずれも難解である。ランボーを語るのは難しいのかと思う。最近では金原ひとみが ランボーの詩集をパチンコ屋で愛読したとも聞いた。これも似合う風景である。
詩を翻訳で読むことに感じる軽い絶望感は この際忘れるべきかもしれない。この薄いランボー詩集は昭和28年に初版が出され 80版を超える増刷である。今なお ランボーに魅せられている人々がフランスを遠く離れた極東にいる。それも不思議な話だ、思えば。