しなやかな体で仲良くたわむれる白クマのカップルや、子に乳を飲ませている母馬、生まれたての子ジカが立ち上がるのを見守る親ジカ、親羊の背中に乗っているあどけない子羊など、アラスカの自然に生きる動物のカップルや親子が、ほっと心温まる情景を繰り広げている。
「一頭のクマを見たことで、あたりの空間は突然ひとつの意味を帯びてくる」と星野道夫は書く。クマの存在を意識することが、忘れている生物としての緊張感を人に呼び起こしてくれるのだと。
とはいえ、ここに登場している動物たちの家族写真のどれにもやさしい視線が注がれていて、彼らに備わる野生の怖さを忘れさせてしまう。手を伸ばせば頭をなでることもできそうな錯覚に陥るほどの、動物の「聖家族」集である。(中村えつこ)
本シリーズの1冊目『オーロラの彼方へ』(既刊)、3冊目『最後の楽園』(02年1月刊)ともどもおすすめいたします。
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正直、誰もがはずかしくて言えないけれども心に思っているようなことや、当たり前だけど言葉になって初めて感銘を受ける一言
を自然に温かく文章にしてしまう正直さ、誠実さはうらやましいほどです。
現在では小学校の教科書に文章が採用されたりしているようですが、あまりに劇的に亡くなられた氏の存在を
こうした手軽な本から知ってもらいたいと思います。
「Northern Dreams」の他のシリーズや氏の他の著書、写真集ともどもお勧めできる作品です。
写真集などの写真や著書の文章とかぶっているところ多数ですが、「総集編」として買う価値があるいいとこ取りの一冊だと思います。
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