ギタリスト高瀬×ボーカル敦
日々の中に孤独の影を見る高1の敦は、好きな音楽を通して知り合った2つ年上の先輩のギタリストの高瀬に、自分と同じ空白を見出したことから恋に落ちた。だが、19になった現在では敦はケンジというギタリストともバンドを組み、高瀬のもとでも歌うという二股状態になっている。確かに求め合いながらもすれ違う高瀬と敦にかつて何があったのか、そしてその後…
‘青春’そんな感覚を描くのがとても上手だなと感じる作家の一人で、今回も絶妙。
画面は乾いているのに、描かれる感情は表情豊かで、読後も胸の辺りに何とも言えない淡いほろ苦さと心地よさが残る。
描いた夢。そして抱えた孤独。
ままならない感覚を主人公と一緒に抱え込み、ささくれた心を乗りこなせないまま迎えるエピローグのラストはそれを全部そっと優しく包み込んでくれる。
かつて大切だった人を思い出して微笑むことが出来るようになった人にぜひ読んで欲しい。