星野リリィさんらしい繊細で細やかなタッチで描かれています。
ファンタジー特有の魔方陣や怪物といったものの造詣が細かく、BLものにしてはかなり小物や背景に凝っているといっていいでしょう。
また、リリィさんには珍しい、穏やかで表立っては動かず影で…といった攻めというのが注目点かと思います。
話こそはきれいにまとまってはいるものの、設定が少し安易なところが。何より短編とあってからか、受けの子の心情の流れは書けたものの、攻めの『どうして受けの子を好きになったか』『どこが好きになったのか』までは書ききれなかった様子。
同時収録の短編『フェロモン』も、男性向けではありきたりのものが女性向けに描き直された感じがあって興ざめ。裏オンリーと割り切って読むぶんには別かと思いますが…