このCDの演奏はピアノとオーケストラとオーケストラのバランスがとても良いと思います。
リヒテル、アシュケナージ、ツィマーマンなどのCDを聞きましたが、それらに比べてその点がとても印象に残りました。
ラフマニノフのピアノ協奏曲2、3番はとてもメジャーな曲だけあり、とても思い入れの
こもった演奏が多いと思います。
そのため、ピアノやオケのどちらかが前面に出すぎてしまうことが多かったりするのですが、
この演奏はピアノとオケのハーモニーやピアノの問いかけに対するオーケストラの
受け答えなどバランスが絶妙であると思います。
おそらく綿密に計算された演奏であるためだと思いますが、適度な緊張感や綺麗な音の
響きと相まってとても美しい演奏になっています。
このため他の演奏に比べスタンダードな(教科書通りな?)演奏であるにもかかわらず、
まったく飽きがきません。
ただ、初めて聞くと少し淡々とした演奏に聞こえてしまうかもしれず、
曲自体がロマンチックな曲であるため、その点を不満に思う人も多いかもしれません。
この協奏曲のいろいろな個性的な演奏を聴いた後、最後にはこれが聞きたくなってしまう
というような演奏です。