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ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番
 
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ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ第2番

~ グリモー(エレーヌ)
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登録情報


 
1. ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調op.35「葬送」●ラフマニノフ:
2. ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調op.36●ショパン:
3. 子守歌 変ニ長調op.57
4. 舟歌 嬰へ長調op.60

楽曲詳細
  1. ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 作品35《葬送》
    作曲: ショパン
    グリモー(エレーヌ)

  2. ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 作品36
    作曲: ラフマニノフ
    グリモー(エレーヌ)

  3. 子守歌 変ニ長調 作品57
    作曲: ショパン
    グリモー(エレーヌ)

  4. 舟歌 嬰ヘ長調 作品60
    作曲: ショパン
    グリモー(エレーヌ)


商品の説明

このCDについて

2004年3月にドイツ・グラモフォン移籍第1弾《クレド》で、その独特のプログラミングと演奏の完成度が各紙誌での特選・推薦など高い評価を得たフランスの女流ピアニスト、エレーヌ・グリモーの第2弾。

【曲目】
ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ 第2番
ショパン:ピアノ・ソナタ 第2番《葬送》、舟歌 嬰ヘ長調、子守歌 変ニ長調
エレーヌ・グリモー(ピアノ)
録音:2004年12月 ベルリン〈デジタル録音〉《4Dオーディオ・レコーディング》



Amazon.co.jp

   狼とともに暮らすことで知られる人気女性ピアニスト、エレーヌ・グリモーの近年の進境は素晴らしい。このディスクでは、グリモー自身の解説とインタヴューがついており、興味深く読むことができる。それによると、ショパンとラフマニノフのピアノ・ソナタ第2番は、「奥深く秘められた教会の、死の祭壇で執り行われる、優しさのミサ」であり、「真実の愛に満たされた魂」を表しているのだという。そうした詩的な言葉は、聴き手に音楽を捉える新しい霊感を準備してくれるものだ。誇張やエゴに陥らず、何度聴いても味わい深い、バランス感覚のとれたショパン。しかも大きさ、豊かさを感じる。リズムの俊敏さもグリモーらしい。葬送行進曲も疾風のような第4楽章も、死と隣り合わせの不思議な優しさを湛えた演奏だ。

   ラフマニノフはさらに音楽のスケールが大きく濃厚な情感を伝える。ショパンに挟まれたラフマニノフというのは、ありそうでいてない、効果的な構成だ。死と愛をテーマにした2つのソナタの後には、ほっとするように静かな2つのショパンの作品が配置される。午睡にまどろむような「子守歌」は白眉の出来。「舟歌」も曲に対するいつくしむような思いが伝わってくる。前半の大曲の厳しさとの対照が見事だ。(林田直樹)


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5つ星のうち 5.0 魔術的な力をもったラフマニノフ, 2008/7/8
個人的な感覚かも知れないが、このひとの弾くピアノからは、巫女的な力を感じる。アーティストという人種は、その才能が本物であるほどアンバランスに見えるものだ。それは、彼らのコミュニケーションの中心が、ことばの会話にはないからだ。その代わり、ことばよりはるかに雄弁に、大いなるものの存在を語ってくれる瞬間がある。このディスクで彼女のラフマニノフを聴いたとき、まさにそれを感じた。とくに第2楽章で彼女が引き起こす壮絶な音のうねりには、電撃的な力がある。彼女は、たしかに何かに「弾かされて」いる。その一発で、私はグリモーの虜になった。

それから読んだグリモーのモノローグ的な著書『野生のしらべ』には、まさにアンバランスきわまりない彼女の性格がにじんでいた(元々そんな気はないが、こりゃ友だちにはなれん、と思った)。前半での幼少期からコンセルヴァトワールの学生時代をつづった部分では、ピアノによって開花した早熟な才能と、荒ぶるエゴを彼女自身がもてあましていた様子が伝わってくる。そして、その彼女がようやく世界との調和を見出したのは、人間ではなく、一匹の狼との出会いによってだった。彼女はいま、ステージでの稼ぎを自らが経営する狼保護センターに投じながら、狼たちに囲まれて楽譜を読み、またピアノに向かうという生活をしている。

現在、ピアノを弾くとき、ひとりぼっちだという感覚を抱くことはもう二度とない。「訪れ」の感覚がある。ピアニストが練習によってしているのは、「訪れ」の瞬間を準備することだ。(『野生のしらべ』p.292より)

やはり、あのラフマニノフで経験した信じがたい瞬間は、彼女が意図して招いたのだ。ふつうの人間には、こんな芸当はできない。ところで、「このアルバムの2曲は "死" を連想させる」という彼女の説明は、少なくとも私にはピンとこなかった。しかし、巫女の託宣を論理で理解しようとしても無駄というものだろう。聴きつづけるうちに、いずれ分かるときが来るのかも知れない。いまはただ、人間の意図を超えた大きな力の存在を、彼女の演奏によって感受できたことに感謝している。
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11 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 グリモーらしさのよくでたディスク, 2005/2/7
By ベートーベン (神奈川県相模原市) - レビューをすべて見る
若手のピアニストは、その切れのあるタッチや新鮮な感覚などで個性を発揮することが多い。グリモー(もう「若手」とはいえないかもしれないが)は、そのような路線で自分を売っていない。一言でいって、もっと「ベタ」なピアニストである。真面目で一本気なピアニスト、とでも言えるかもしれない。そのため、彼女の演奏は、個性的なピアニストが根城押しの昨今のピアノ界で今ひとつ目立たないのかもしれない。(グリモーというと、その美貌や狼保護活動の方が注目されてしまうのである。)しかし彼女の演奏は、直接に作曲家とその楽曲に立ち向かっているという印象を強く受ける。聴き手もピアニストと一緒に、作曲家と楽曲ん直接向かい合わされることになる。これは意外にも新鮮な体験なのである。
DG第二弾のグリモーのディスクは、ショパンとラフマニノフのソナタを収めている。添付されたブックレットでのグリモー自身の解説によれば、この二曲のテーマは「死」だそうである。「これらの作品は死について多くを語っています。そのためこれらの作品は我々の中にある永遠性に目を開かせてくれます。我々の不安を希望に変え、悲しみの幻影を変容させ、死との和解のチャンスを与えてくれるのです」。この発言の適否はどうあれ、この大真面目さが演奏にも現れている。グリモーらしい演奏である。
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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 グリモーのハミングが聴こえる珍しいCD, 2005/5/29
By カミヤシロ (愛知県名古屋市) - レビューをすべて見る
 グリモーは演奏中にハミングなどしないと思っていましたが、やはり、ピアニストは気持ちが入ってくると自然と鼻歌が出るのでしょうか? ただ、グリモーはグールドやサイのようなドッパズレのうなり声ではなく、ちょっとハスキーだけれどきれいな女性の声なのでご安心を。ハミングは非常に音量が小さいので、性能の良いヘッドホンを使わないと聴こえないかもしれません。
 はっきり聴こえる箇所を示しておきます。ショパン葬送第3楽章1分30秒過ぎ,ラフマニノフ第2楽章2分50秒過ぎ,第3楽章4分20秒過ぎあたりです。そのほかにも「ハーン」とか「フゥーン」という声はところどころで聴かれます。

 ショパンは、メランコリックとかいう言葉なんか全く関係の無い、抒情に流されない構成のしっかりした演奏。葬送なのに、まるでシューマンかラフマニノフを聴いている感じ。高速打鍵の正確さも非の打ち所がありません。逆にメランコリックなら、スカナヴィかなと思います。聴き較べてみると面白いです。スカナヴィは岡城千歳が設立したPro Pianoレーベルから出ています。なお、スカナヴィは出だしがメチャクチャ早いのでびっくりしますが、その後は普通です。
 ラフマニノフは、デビュー盤である15歳の時の録音に較べ、正反対のスケールが大きい演奏。特に、第1,第3楽章は、よくこんな力があるなあというくらい、強く打鍵しています。最近の若手にオルガ・カーンという女流がいてやはりラフマニノフの2番を録音したのですが、彼女は流れるような演奏をしています。聴き較べてみると面白いです。でも、個人的には15歳のリストカット(自傷行為)をしていた頃のグリモーの考えすぎというか今にも崩れそうな演奏が好きです。皆さんはいかがでしょうか。

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