ユジャ・ワンの初めてのピアノ協奏曲の録音が遂に登場!曲目は、つい先だって来日した時にも演奏されたラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」と、同じくラフマニノフの名作「ピアノ協奏曲第2番」。その来日の際にプログラムに入れられていた協奏曲に、ラフマニノフと同様に難曲で知られるプロコフィエフの「ピアノ協奏曲第2番」を選曲するぐらいだから、初めての協奏曲の録音の曲目は少し意外性のある選曲か、逆にオーソドックスなポピュラーな名曲で選ぶのか?いろんな憶測をしていたのだが‥結果は後者、ポピュラーな名作ピアノ協奏曲では王道中の王道であるラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」と「パガニーニの主題による狂詩曲」が選曲された。ラフマニノフのこの名作2曲のカップリングも定番中の定番だが、「パガニーニ〜」を「ピアノ協奏曲第2番」の後に収録されている録音が多い中、ユジャ・ワン盤はそれを逆に収録している。彼女のピアノの技巧を効果的に聴かせる「パガニーニ〜」の後に、詩情豊かな表現力を堪能できる「ピアノ協奏曲第2番」を もってくる絶妙なカップリングだ。彼女のピアノ演奏は相も変わらず技巧が完璧なのは言うまでもなく、どんな強めの打鍵でも音が混濁せずキレイに響く音色と独特の美しいレガート奏法はとても魅力的!ちょっとするとシリアスでメタリックなピアノ演奏になってしまいそうだが、そうならないのが天性の才能と日ごろの鍛錬の賜物であろうか!?ラフマニノフの名作を堪能させてもらった。マーラー室内管弦楽団を指揮するアバドも手堅い指揮振りで彼女をサポート。アバドのラフマニノフの協奏曲の録音はユジャ・ワン以前にも、リカドやジルベルシュテイン、映像でもグリモーと独奏者が全て女性っていうのも偶然なのか、意図的なのか?‥なかなか興味深い(笑)老練なアバドと若手実力派ピアニストのユジャ・ワン。素晴らしい名演奏だ!