映画がまだ人々の娯楽の主だったころの話。
小学生の哲太は東京で俳優をしていたと言う雄さんに
映画の話しをしてもらうことが好きだった。
しかし、雄さんは体を壊し、病院に入院していた。
徐々に体力を失い、あとは死を待つだけになってしまった雄さん。
そんな雄さんに
彼がたった1本台詞をもらった映画を見せてあげたいと願う哲太。
そして見つけたその映画。
何とか手に入れ、それを雄さんに見せようとする。
感動系です。
ただ話の筋としては展開が読めてしまうものです。
最初の段階で「あ〜こうなってしまうな」って予想がつきます。
が、この物語を面白いものしているのは
哲太の父親の存在かな、と思う。
仕事もしてないようだけど、
周りから信用を得ていて、
それでいて息子に対して責任を放棄しているかのような生活。
でもしっかり息子に対しての愛情を持ち、
生き方を無言のままに教え諭している、そんな存在です。
彼の存在がなければ、
おそらく雄さんにその映画を見せてあげることも出来なかっただろう。
この父親の存在がなければ、この物語はつまらなかったと思う。