愛する心を失ったアフィリカーの支配する地球から脱出し新拠点オヴァロンの惑星を目指す免疫保持者の活躍を描く大長編SFスペース・オペラ宇宙英雄ローダン・シリーズ第360巻。本国ドイツでの通算720巻目を飾る執筆者は若手の実力派フランシスと中堅の牽引者エーヴェルスです。ここまでの作者別登場回数別順位はダールトン144、フォルツ143、エーヴェルス115、マール101、クナイフェル66、シェール51、ブラント38、ヴルチェク29、フランシス26、ショルス4、シェパード3となります。古レムールの海底基地ポルタ・パトに潜む善良隣人機構(OGN)のリーダー、ロワ・ダントンは、アフィリーの影響を脱し正常化した友レジナルド・ブルを迎え新たな作戦を立案した。本巻では元重鎮ブリーと大提督アトランの物語が読めますが、誠に残念ながらローダンは登場せず次巻へ繰越しです。
『逃走ポイント、オヴァロンの惑星』H.G.フランシス著:ダントンは海底から脱出し新拠点オヴァロンの惑星を目指す巨船《ファラオ》の指揮を取り、ブルは技術専門家ミュッケら2人と共にルナの計算脳ネーサンを攪乱すべく出撃する。本編ではブルが流石の実力を見せ仲間達の信頼を勝ち取る感動と女だけしかいないオヴァロンの惑星での爆笑喜劇の豪華二本立てが楽しめ、フランシスの喜劇へのイメチェンが嬉しいです。『ラスト・ホープ突入コマンド』H.G.エーヴェルス著:新アインシュタイン帝国の国家主席アトランは公会議勢力ラール人への対抗策として嘗ての友好種族カピンのオヴァロンの住む銀河を訪ね協力要請すべく、長距離航行を可能にする兵器ダッカルカムをラール人の基地惑星ラスト・ホープから奪う作戦を決行する。本編では懐かしの珍獣「走れ走れ」が鍵を握り、意識存在としての旧ミュータント部隊も大活躍します。
本巻の翻訳者、林啓子氏のあとがきは新居への引越しのご苦労と喜びの体験談です。ああ、一刻も早くローダンの運命が知りたいです!