(書き加えたいことがあったので加筆して再度投稿しました。)
ドラマという作り物の世界に人を引き入れるには、演技のうまい人がいなくてはならない。瑠可は演じているというより今現実に生きていると思わせるぐらいに自然で存在感がある。 感情の表現はもちろん住み慣れているとわかるシェアハウスの歩き方、オグリンの胸ぐらのつかみ方、カップの持ち方、心の奥の本心を感じさせる多様なうなづき方等々、日常の細かい所作まで全て瑠可そのもの。 ごまかしのない確かな演技なのは瑠可という役を理解し、考え、表現することにおいて妥協をしていないからではないかと想像します。 心を掴まれドラマに没頭させられ、見終わった後もくるおしい思いから瑠可は解放してくれない。 セリフの良さも心を打つが、セリフとセリフの間の瑠可の表情、特に目がその時々の思いを訴え心を締め付ける。表には出せない愛情、悩み、苦しみが瑠可の目に表れているのだ。それらの素晴らしいシーンが沢山ある。
瑠可を見て改めて実感させられたことがあります。演技って上手い下手という判断だけではなく、演じる人物をいかに魅力ある人間に出来るかが大切かということ。瑠可は、役者さんの力量で演じる人物をこんなにも魅力ある人間に出来るんだと教えてくれます。
性に違和感を覚え悩んでいる人たちの苦しみを真摯に表し、その立場を崩すことなく瑠可像を守り抜き、美知留への愛情も揺らがず、私達が信じる瑠可像を守り通してくれたことに感謝し感服しています。 この題材をドラマにすることの深い意味を一番に理解しその重みを、圧倒的な重みを一番に感じていたのは瑠可を演じていた上野樹里さんではないでしょうか。 このドラマを見たことのない人はぜひ、見たことのある人も再び瑠可に会ってほしい。 瑠可の切なく必死な戦いを、そして上野樹里さんの役への熱い思いを見て欲しいし、理解して欲しい。 瑠可を中心に見ると、星5個では足りないくらいです。それほど瑠可は出色の演技です。
また、演技の素晴らしさだけではなく、この難しい役を演じきったことでしっかりした道を作ったこと、役者さんのさらなる可能性、ドラマはもっと面白くなる可能性があると感じさせたことに意義があると思うのです。