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ラカン、フロイトへの回帰―ラカン入門
 
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ラカン、フロイトへの回帰―ラカン入門 [単行本]

フィリップ ジュリアン , Philippe Julien , 向井 雅明
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

従来のラカンの解説書は、ラカン理論として有名になった「鏡像段階」「無意識の言語構造」「対象α」などのテーマのどれかひとつを中心に扱うものがほとんどであった。そのなかで本書はラカンの理論的展開を、ラカンがまだフロイトを完全に受け入れていなかった一九三〇年代から取りあげ、そののちフロイトのすべてのテキストを読み直して、フロイトの理論を全体的に受容する過程を経て、最終的に後期の結び目の理論に至ったラカンの考えを一本の筋の通った一貫性をもったものとして考察しようとする。

内容(「MARC」データベースより)

ラカンの理論的展開を、ラカンがまだフロイトを完全に受け入れていなかった1930年代から取り上げ、フロイトの理論を全体的に受容する過程を経て、最終的に後期の結び目の理論に至った考えを一貫性をもったものとして考察。

登録情報

  • 単行本: 276ページ
  • 出版社: 誠信書房 (2002/05)
  • ISBN-10: 4414402921
  • ISBN-13: 978-4414402926
  • 発売日: 2002/05
  • 商品の寸法: 21 x 14.6 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 323,558位 (本のベストセラーを見る)
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11 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
純粋なラカン派の臨床家らしい、難解な本だった。

難解だから分りにくい=良くない...という意見もあるが、そのような発想はあまりにも単直な結論の出し方だと思う。ラカンは「言語は無意識のように構成されている」という。またその無意識を持て余し、うつ病になったり、精神不安定になるのが人間。それは正に自らのコントロール可能な域を超えた「無意識」の部分によってジレンマが生じたことによって生み出される現象。なぜ人は心を病み、精神不安定に陥ったりするのか?それは、自らのコントロールを超えた無意識と、自己のエゴとのバランスがうまく計れないからだ。そのバランスを計るのは決して容易なことではない。だから人は心を病む。 

そして、その一筋縄ではいかない人間の心の扱いにくさは、我々が日々使う「言語の難解さ」と相通ずるものがある。ゆえにラカンは「言葉での表現には限界がある」と語るのだと思う。それは同時に「意識的に自らをコントロールしようとするのには限度がある」ということなのではないか?

そう考えると、ラカンの難解なテキスト、そしてラカン派の難解な思想も意味を持つものであるのだろうから、その難解さを理解しようと試みることにも意義があると思う。

そういった意味で、この本はとてもよい本だった。

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15 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 兆史
形式:単行本
「ジャック・ラカンを読むために」というさらっとした原題で出されたこの本は、フロイトの注釈者をもって任じたラカンに対する真面目で開かれた注釈です。いわば年代記の厳密さが線形のこわばりに陥らず、ラカンの行程をらせん状(I→S→R→I’)に描きだそうとするのです。

もしらせんを閉じさせようとする神経症的な努力がひとの生を辛くしているなら、あるいは操作的で有益とされる知性が塗りつぶすようにして作った世界に疑問をおぼえるなら、ここで描かれた新たなイマジネールを、トポロジカルな改革を一身に引き受ける必要がないでしょうか?

実際いま私のエクリチュールは行間を生み出しながら、行間に支えられてもいます。無意識がランガージュのように構造化されているとき、たしかに「言語は無意識のように構成されている」のかもしれません。自由のための自由連想のごとく、原理的に方法が結果を先取りするものなら、行って帰ってくるためにひとは何らかの空虚に賭けるのです。

著者が精神分析家である以上、副作用とばかりは言えないこの本の副作用は、肩の力が抜け胸の辺りが暖かくなることです。ふわっと投げられてみることをお勧めします。

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