前作「東京膜」で20代半ばから30代にかけての女子の日常の機微とあわいをうまく掬い取った渡辺ペコが、女子中学生の日常を描くことに挑戦した新作単行本です。
この作品もまた、とても面白いものでした。作品の基本的な構成としましては、女子中学生の真とその周りの人々について、一話完結型の短編を連ねていくことで描いています。それぞれの短編では異なった人物が持ち回りで主人公になっているのですが、どの話もちゃんと面白く完成度の高さを感じさせます。
内容的には、創作ダンス(あったよねえそんなの)や友達どうしで集まってはじめてAVを観賞してみたり、といった中学生女子の普遍ネタを絡めつつ、笑いと切なさを交えながらさわやかな読後感をもたらしてくれる話が多いです。
これを読むと自分の中学生時代がいとおしく懐かしくなる人も多いのではないでしょうか。ああ、ダサくてイタかったけど、キュートで純粋で、わるくないじゃん(でもやっぱり恥ずかしいけどなぁあ)、と。
中学女子のワカさとバカさをあわてずさわがずいとおしく描いた傑作だと思います。オススメです。