長らくファンの間で賛否両論を巻き起こした3ピースツアーの経験を経て、贅肉をそぎ落としコンパクトで印象的な楽曲をツアー中に録音する手法で新作「ルームサービス」を発表、それに伴う欧州公演を捉えたのが本作。
ブライアンがサイドギターに戻り、6ストリングスを弾きまくる姿が帰ってきた。また、ライブ映像でコンサート1本をまるまる捉えた作品でブライアンがギターを持っているのは、実は本作が始めて。妙に感慨深い。
メンバー5人(キース・スコット、ミッキー・カリーも健在)が黒いTシャツとジーンズで統一感を出しながら、とにかく若々しく爆走する。曲によってはスタジオ版よりもスピードアップされている。曲はもうヒットパレード状態。それにしても、ブライアンが幼少時代を過ごした思い出の街リスボンのファンが新作からの曲も古い曲も関係なく、大合唱でブライアンに応えている場面が何度もあり、感動してしまった。すばらしいファンにブライアンは支えられている事を実感。
演奏のクオリティ、コンサートとしての盛り上がりは満点だが、敢えて言うと、カットによってはわざと粗いショットを混ぜて今風の編集感を出しているのだが、これは2時間続くとやや目障りであった。照明も暗めであり、少々見にくい映像が多かった。まあ、これもリアルで生なブライアンの今、と捉えれば十分楽しめる出来。ベストアルバムを買うよりも、本作からブライアンを体験するのもいいかもしれない。