こんな素晴らしいアルバムがトーキョーで録音されていたなんて!マリーナ・ショウといえばアルバム『who is the bitch,anway?』で有名だけれどもその後どうしているのだろうかと思っていた矢先。ジャズやソウル、さかのぼればブルースまで歌っていたマリーナ・ショウはその搾り出すような独特の声に第一の魅力がある。綺麗な声・綺麗なフレーズに格好つけて『私はヴォーカリストよ』なんて気位は一切この人には存在しないのだ。ただ自分の中から湧き上がる音楽に忠実であり、彼女の目の前に居る人達と共有しようといているだけなのだ。それはお聴きになったらすぐに分かるでしょう。随所に見られる他の楽器とのコール&レスポンス。マリーナが歌えばバンド全員がそれに呼応してゆく…このライヴはピアノ・ウッドベース・テナーサックス・ドラムとジャズバンドスタイルで行われている。各々のミュージシャンはさほど有名ではないけれど、ネーム以上の存在感をここでは見せてくれる。中には当夜の観客と「かんぱーい」なんて言ってるマリーナがそこに居る。どうしてもっと話題にならないんだろう?僕がグラミー審査委員だったら絶対獲らしてあげたい作品だ。収録曲にはジャズのスタンダードから彼女自身の曲まで素晴らしいアレンジが施されている。