解散してからも定期的によく再結成しながら近年本格的に活動している彼らだが、いまだこのフレッシュな雰囲気に驚く。さすがに熟練感はあるけどダイナミックさと繊細さ、清涼感ある緊張感やジョーク混じりの会話はいつものザ・フーだ。それに加え、今までにない強さをもっている気がした。「俺はリード・ギタリストになろうと思って努力したことさえなかったんだ。俺は自分が中心人物になるよりも、他の奴らがやりやすいように雰囲気を盛り上げるほうが好きなんだね。こうしてるのが、音楽的にも一番満足するんだ」といういつもポイント部分にしかアクションしないピートだが、ゲストとの良い共演も世代が違ってもロックンロール好きの共通項を通して楽しんでいる人との繋がりもみてとれた。中でも注目ドラマーのザック・スターキーは父親やキースMからレッスンを少し受けた後、独学で腕を磨いていった実力派。誠実でタイトだけどアグレッシヴなドラミングをみせ、ピートも「キースの才能には適わない。でもキースを超える才能も持ってる」というほど。そしてキッズの心情を反映させてきた彼らだからこそ、ここでの主役はラストの彼らなのだろう。オリジナルメンバーも二人になってしまったけど、ロールしていくべきだしザ・フーの中に二人が生きている気がします。